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ベンバトルがビッグレッドファームにスタッドイン

  • 2021年11月30日
  • スタッドインしたベンバトル
    スタッドインしたベンバトル
  • 元気な姿でビッグレッドファームに到着した
    元気な姿でビッグレッドファームに到着した
  • 世界的トップ種牡馬ドバウィの後継として期待は大きい
    世界的トップ種牡馬ドバウィの後継として期待は大きい

 11月19日午後12時半頃、新冠町明和にあるビッグレッドファームに、来年から種牡馬として供用を開始するベンバトルがスタッドインした。

 牡7歳のベンバトルは、父がドバウィ、母がナーレイン、母の父がセルカークという鹿毛の英国産。母はフラワーボールS(G1)、オペラ賞(G1)に勝ち、英国3歳牝馬チャンピオンに選ばれた名牝で、本馬はその初仔になる。

 ベンバトルの競走成績は25戦11勝2着4回3着3回。3歳4月に7ハロンのデビュー戦で7馬身差の圧勝。5戦目のハンプトンコートS(G3)で重賞初制覇を飾った。古馬になり2018年のシングスピールS(G3)、アルラシディヤ(G2)を連勝。ドバイターフ(G1)では前年優勝馬のヴィブロス、前々年優勝馬のリアルスティール、ディアドラといった日本勢を相手に3馬身1/4差で完勝。G1初制覇を成し遂げた。この年はダールマイア大賞(G1)、MRCコールフィールドS(G1)にも優勝し、充実したシーズンを送った。

 2019年はジョーエルS(G2)に優勝。2020年には2度目のシングスピールS(G2)制覇と初ダートのアルマクトゥームチャレンジR2(G2)に優勝。ダート2戦目のサウジCはマキシマムセキュリティ、ミッドナイトビズーに続く3着に健闘。日本から遠征したゴールドドリーム、クリソベリルに先着した。今年は2度目のジョーエルS(G2)制覇。3歳から7歳まで世界5か国を股にかけ、5年連続重賞制覇と息の長い活躍を続けた。

 ビッグレッドファームの岡田紘和代表取締役は「父のドバウィによく似ていると思います。亡くなった先代の岡田繁幸が、ドバウィの産駒の活躍を見て、ドバウィは本物の種馬だ、と言っていましたので、ドバウィ産駒には注意を払っていました。そのなかでベンバトルはドバイターフ(G1)を勝った時から注目していたのですが、サウジCでも3着に入り、ダートにも対応できると驚いたことを覚えています。非常に筋肉量があるにもかかわらず、身のこなしが柔らかくてフットワークの良い走りをするところが魅力です。早い時計の馬場もわりと得意ですし、日本の競馬への適性も高いのではと思っています。なかなか種牡馬に上がらないのでどうなるのか気にしていたのですが、8月に具体的なオファーを出したところ、運よく譲っていただくことができました。これまで導入した種牡馬と同じように、いままでシンジケートに入っていただいた方に声をかけてシンジケートを結成しました。メンバーの方々と一緒にバックアップして産駒を走らせたいですね」と話した。