第3期ファームコンサルタント養成研修と担い手飼養管理研修開催
11月17日、公益社団法人日本軽種馬協会は、浦河町西舎にあるJRA日高育成牧場において、第3期ファームコンサルタント養成研修と担い手飼養管理研修を開催した。
この研修は競走馬生産振興事業の軽種馬経営高度化指導研修事業のひとつ。ファームコンサルタント養成研修は、生産牧場の現地指導実施や相談に対応可能な栄養管理技術者の養成を目的とし、地域に密着した人材の養成と、安定的かつ気軽に生産者が利用、相談できる指導体制構築を目的としたもので、担い手飼養管理研修は、軽種馬生産育成牧場の経営に必要な知識と、地域での支援体制の強化を目指し、軽種馬生産の担い手を対象とした飼養管理に関わる研修として開催している。
研修期間は2年間という長丁場。毎月1回の半日研修を継続して行い、JRA日高育成牧場の職員や各分野の専門家が講師となり、飼養管理、栄養学、病気、コンフォメーション、草地管理などの講義、JRAホームブレッドやJRA育成馬を使用したボディコンディションスコア確認などの実技で幅広い知識や技術を学んでいく。第1回の研修には日高や胆振の生産者や飼料会社の職員など18人が出席した。
主催者を代表して生産対策部の中村佐首席調査役は「今回の研修の参加者を募りましたところ、業務ご多忙のなか、こんなにもたくさんの方にご参加いただきありがとうございます。また、企画の段階から協力してくださったJRA日高育成牧場のみなさまへは感謝申し上げます。この研修で飼養管理技術を身につけていただき、ファームコンサルタント養成研修の方は、自分の仕事を通じて地域の牧場に知識を還元していただけたらと、また、担い手飼養管理研修の方は、地域の生産の中心となって自分の牧場で知識を生かしていただけたらと願っております。高度で専門的な講義を聴くまたとない機会です。新しい知識を身につけられるよう頑張ってください」とあいさつ。JRA日高育成牧場の石丸睦樹場長は「当牧場では繁殖牝馬を15頭、購入した1歳馬、生産した馬などを用いて、さまざまな育成研究、技術開発を行っています。この研修ではそういった馬たちを活用して、技術を習得してほしいです。ほかにも毎月課題を出して一緒に勉強していこうと考えております」とあいさつした。
この日は研修のオリエンテーション後に、石丸場長による「馬の見分け方」、遠藤祥郎専門役による「歩様の見方」、岩本洋平診療防疫係長による「育成馬および繁殖牝馬のボディコンディションスコア」という3つの講義を受講。続いて、離乳した当歳馬がいる分場へ移動して、当歳馬のBCS(ボディコンディションスコア)、歩様検査という実技が行われた。