道営スプリントはアザワクが重賞3勝目をあげる
ホッカイドウ競馬短距離路線の最高峰、東京スポーツ杯第16回道営スプリント(H1)【ファインニードル賞】が11月4日、ダート1200mで争われた。
今年は他地区からの遠征馬はなく、3歳~11歳の12頭がエントリー。1番人気に支持されたのは、道営スプリント連覇を狙うジャスパーシャインで1.8倍。前哨戦でもあるウポポイオータムスプリントを制し、揺るぎない人気を集めた。4.8倍の2番人気はグランシャリオ門別スプリント二連覇など1000m戦の女王アザワク。1200m戦でもいつもの軽快な逃げ脚で大輪の花を咲かせたい。6.3倍の3番人気はスマートアヴァロン。今季からホッカイドウ競馬に移籍したが重賞勝ちはまだなく、この大一番で勝負強いところを見せて欲しい。
いつも通りスタートダッシュを決め、先手を奪ったのはアザワク。次いでイイデスカイ、ソロユニット、スティールペガサス、イダペガサスなどがつづき、人気のジャスパーシャインは後方2番手を進んだ。3~4コーナーの中間地点でジャスパーシャインが進出を開始、前方は逃げ粘るアザワクと同厩舎の僚馬スティールペガサスの2頭が抜け出した。残り200m地点から2頭の一騎打ちとなり、クビ差凌ぎ切ったアザワクが1200mでも女王となった。勝ち時計は1分10秒7(晴・重)2着に7番人気のスティールペガサス、4馬身差の3着はスマートアヴァロンという結果だった。
アザワクと共に重賞3勝目をあげた桑村真明騎手は「初めて1200mの重賞を勝てて嬉しいです。差しが効く馬場状態だったので、逃げ馬には不利かなと思っていましたが、思いのほかペースがゆったり流れて最後まで踏ん張ってくれましたね。力むことなくリラックスして走れていましたし、いつでも自分のGOサインで動ける状態ではありました。最後はいっぱいいっぱいになってしまったけど、頑張ってくれた馬を褒めたいです」と称賛した。
今季重賞6勝目となった角川秀樹調教師は「3走前に初めて1200mを克服してくれたのは大きかったし、スピードは全国レベルだと思っているから勝ててホッとしています。最近はいい意味でズルさが出て、道中リラックスして走れるようになった。心身共に成長している証ですね。馬の状態次第ですが、笠松グランプリ(11/24笠松ダ1400m)にエントリーしています」と声を弾ませた。
アザワクは父カレンブラックヒル、母ヒバリエクスプレス、母の父アグネスデジタルという血統の4歳牝馬で、生産は新冠町の村上雅規牧場。半妹ソロユニットも同じ角川厩舎所属で昨年のエーデルワイス賞(Jpn3)を優勝するなど姉妹で活躍中。
そして、一般社団法人ジャパンブリーダーズカップ協会支援のもと、今季から新設された『カウントアップチャレンジ2021』で、アザワクは対象レースを2勝、【カウントアップS(スプリント)】ボーナスを獲得した。