浦河町で令和3年度当歳馬品評会
11月5日、浦河町にある牧場後継者などで構成する浦河町軽種馬生産振興会青年部(川越祐樹部長)と荻伏軽種馬生産振興会青年部(三好悠太部長)は、令和3年度軽種当歳馬品評会を共同で開催した。
浦河町・荻伏両青年部による当歳馬品評会は今年で11回目。今年は浦河町の青年部から5頭、荻伏の青年部から5頭、JRA日高育成牧場から1頭の合計11頭が出場した。品評会は各出場牧場へ出向く巡回方式で行われた。
当日は川越部長をはじめとした浦河町の青年部員、三好部長をはじめとした荻伏の青年部員、石丸睦樹場長や内藤裕司副場長をはじめとしたJRA日高育成牧場の職員、日本軽種馬協会静内種馬場の中村北斗獣医師と中西信吾獣医師、日高軽種馬農業協同組合北海道市場事業部の職員のほか、新ひだか町や様似町の生産者など約50人が参加。早朝から集まった参加者に川越部長は「みなさま、おはようございます。本日はお忙しいなか、当歳馬品評会に足を運んでいただきまことにありがとうございます。今日は天気にも恵まれましたので、ゆっくり、じっくりと馬をご覧いただけるとおもいます。皆さま方におかれましては、良い勉強会になることを心から祈念いたします」とあいさつした。
審査員は参加者全員となり、馬体は20点満点、手入れと展示はそれぞれ10点満点で評価。参加者は出陳馬の馬体全体のバランスといったコンフォメーションや月齢に見合った成長具合(大きさ、骨量など)、適切なボディコンディションスコア、ブラッシングにより美しく手入れされているか、健康な毛づやか、たてがみや前髪が整っているか、歩様、馴致、馬が人をリーダーとしてリスペクトし、人馬の距離感が適切かといった信頼関係、審査員が見やすいように配慮した展示方法、チフニーや展示頭絡といった馬装など、細部にわたり厳しく審査した。また、展示の際には、多くの生産馬から当該馬を出場させた動機、理由、現在の放牧状況と放牧時間、離乳した時期、なぜ配合種牡馬に選んだのか、血統のポイント、与えているエサの種類や量、売却済みか否か、上場を予定している1歳市場などについても質問した。
受賞馬は提出された採点結果の平均点の上位馬から選定。結果、最優秀賞は34.8点を獲得した川越ファームのカラレイアの2021、優秀賞1席は33.7点を獲得した大北牧場のウートゥルメール2021、優秀賞2席は33.6点を獲得した宮内牧場のタキオンレディー2021となり、本年度のベストターンドアウト賞は、前記受賞馬3頭以外で手入れ・馴致の最高得点となる16.2点を獲得した、田中スタッドのリミックスアルバムの2021が僅差で選ばれた。
石丸場長は「私自身は副場長時代以来久しぶり、5年、6年ぶりに参加させていただいたんですけども、ひじょうに馬の資質のレベルも上がっていますし、手入れも管理のレベルも上がっているし、展示の仕方、ひじょうにレベルアップしてるなというのが印象的でした。それから、ほかの関係者が多く参加して、勉強しようという熱心な姿勢が感じられて、とても良い品評会、皆さまのレベルアップになるような有意義な品評会だったとおもいます。新種牡馬の産駒を見る良い機会にもなりましたし、ほかの人の牧場に行って、ほかの馬を見るというのが、いちばんためになったのではないかとおもいます。こうやって継続しているのは良いこと。今後も続いていってほしいですね」と話した。
成績は下記の通り。
〇最優秀賞カラレイアの2021、牡、鹿毛、3月30日生まれ
父スワーヴリチャード、母カラレイア
母の父エンパイアメーカー
川越ファーム生産 〇優秀賞1席
ウートゥルメール2021、牡、鹿毛、3月13日生まれ
父バンブーエール、母ウートゥルメール、
母の父マンハッタンカフェ
大北牧場生産 〇優秀賞2席 タキオンレディー2021、牡、栗毛、2月13日生まれ
父カリフォルニアクローム、母タキオンレディー、
母の父クロフネ
宮内牧場生産 〇ベストターンドアウト賞
リミックスアルバムの2021、牝、鹿毛、4月15日生まれ
父サンダースノー、母リミックスアルバム、
母の父キングカメハメハ
田中スタッド生産