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ネロがJBBA九州種馬場へ移動

  • 2021年11月01日
  • JBBA日本軽種馬協会が導入したネロ
    JBBA日本軽種馬協会が導入したネロ
  • 10月11日にアロースタッドを退厩した
    10月11日にアロースタッドを退厩した
  • JBBA静内種馬場を出発するネロ
    JBBA静内種馬場を出発するネロ

 10月22日、JBBA日本軽種馬協会が来年から新たに導入するネロが、新ひだか町静内田原にあるJBBA静内種馬場から来年の供用地になる鹿児島県のJBBA九州種馬場へ移動した。

 ネロは牡10歳の栗毛。父はヨハネスブルグ、母はニシノタカラヅカ、母の父はサンデーサイレンスという血統で新ひだか町三石にある本桐牧場の生産馬になる。母の半姉には1991年の阪神3歳牝馬S(G1)、1992年の桜花賞(G1)、スプリンターズS(G1)などを制覇して、1991年度JRA賞最優秀2歳牝馬、1992年度JRA賞最優秀3歳牝馬、最優秀スプリンターに選出されたニシノフラワーがいる。

 現役時代のネロは西山茂行氏の所有馬、栗東の森秀行厩舎の管理馬として競走生活を送り成績は47戦8勝。父ヨハネスブルグ、母系のニシノフラワー譲りのスピードを武器に短距離戦線で活躍し、2016年、2017年の京阪杯(G3)などを制覇した。

 引退後の2019年から西山氏の個人所有で新ひだか町静内田原にあるアロースタッドにて種牡馬として供用を開始。初年度産駒は1歳で現在のところ39頭が血統登録されている。

 JBBAは種牡馬を引退したヨハネスブルグの後継として、そして、九州種馬場で今年7月に急死したケイムホームに代わる種牡馬として導入を決定。JBBAが内国産種牡馬を導入するのはサニングデール以来になる。

 ネロは10月11日にアロースタッドからJBBA静内種馬場に移動。10日間ほど滞在してから九州への移動となった。22日に静内種馬場を出発したネロは24日早朝、九州種馬場に到着。到着後も元気に過ごしているという。

 輸送に携わった静内種馬場の遊佐繁基場長は「静内種馬場で体調を整えてからの移動になりました。体型もそうですが、一番最初に放牧に出たがるところとか仕草とか父のヨハネスブルグにそっくりですね。良い種牡馬を譲っていただき西山様には感謝の言葉しかありません。輸送も問題なく無事に終わりました。九州の生産者の方々に愛される存在になってほしいです。そして、ゆくゆくは静内種馬場に戻ってきてくれたらうれしいです」と話した。

 2022年度の種付条件は産駒誕生後支払(産駒誕生から30日経過後7日以内)20万円。配合申込受付期間は11月8日までとなっている。詳細はhttps://jbba.jp/まで。