馬産地ニュース

JBBA静内種馬場で2021年度後継者研修開講式

  • 2021年11月01日
  • 2021年度後継者研修開講式
    2021年度後継者研修開講式
  • 静内種馬場繋養種牡馬を見学
    静内種馬場繋養種牡馬を見学
  • 講義は生産育成技術者研修第43期生も受講した
    講義は生産育成技術者研修第43期生も受講した

 10月25日、公益社団法人日本軽種馬協会(河野洋平会長理事)は、新ひだか町静内田原にある静内種馬場において、2021年度軽種馬後継者研修の開講式を行った。

 この研修は、わが国の競馬をより一層発展させ、また、生産界の期待に応えうる後継者、スタッドマネージャーを養成するため、日本中央競馬会の助成を得て、平成4年から開講。今年ですでに30年の歴史を有し、これまでに255名にのぼる後継者研修修了生を軽種馬生産界に送り出している。

 本年度の研修期間は10月25日から11月5日まで、土曜日、日曜日を除く10日間。開講式には日高町、新冠町、新ひだか町、浦河町にある生産牧場などから、後継者や従業員11人が出席した。

 開講式で遊佐繁基場長は「競馬においては、いまだ新型コロナウイルスの終息が見えないなか、幸いにも競馬開催は休むことなく開催を続け、中央競馬においては、先週時点で前年比105%を記録しております。今年は白毛のソダシが桜花賞(G1)に優勝。白毛馬としては初のクラシックレース優勝馬が誕生し、競馬ファンならず一般メディアからも注目を集めました。これは競馬がただのギャンブルではなく、強い魅力のある馬が、競馬をすることによって盛り上がったものと思われます。さらに強い馬づくりに対する、競馬サークル全体の継続的な取り組みの結果であるといえます。

 一方、軽種馬生産界では、せり市場が継続して好調に推移しており、北海道市場においては、先のオータムセールをもって全日程を終了しまして、売却総額は145億円を超え史上最高額を記録しております。5年連続で売却総額100億円の大台を突破しました。これは生産者の皆様が、強い馬づくりを目指して日々努力し、研鑽を積んだ結果とおもいます。

 しかしながら、せり市場は好調でしたが、依然、後継者不足の問題など、軽種馬生産界では、まだ多くの課題を抱えております。この状況を打開するためにも、強い馬づくりはますます重要であり、そのためには、この研修を受講される皆さんのような意欲的な方々が、優れた技術を身につけていくことが不可欠でございます。

 皆さまが本日から受ける研修内容は多岐にわたっており、馬の飼養管理や繁殖など幅広い知識を、最先端の講師にお願いし、わかりやすく研修していただきます。研修中はどうか健康に留意され、ホースマンとしての研鑽に努め、そして、生産界に新たな活力をもたらす原動力にぜひなっていただきたいと思います」と河野会長理事の式辞を代読した。

 開講式後は静内種馬場の施設や、クリエイターⅡ、マクフィ、アニマルキングダム、デクラレーションオブウォー、ノーブルミッション、バゴといった繋養種牡馬を見学。その後は休む間もなく、初日の講義を生産育成技術者研修第43期生と一緒に受講した。