馬産地ニュース

ブロッサムカップはコスモポポラリタが勝利

  • 2021年10月25日
  • カーロデスティーノとコスモポポラリタの一騎打ち
    カーロデスティーノとコスモポポラリタの一騎打ち
  • アタマ差でコスモポポラリタが勝利
    アタマ差でコスモポポラリタが勝利
  • 五十嵐騎手も安堵の表情
    五十嵐騎手も安堵の表情
  • これで重賞2連勝。嬉しい口取り
    これで重賞2連勝。嬉しい口取り
  • 表彰を受ける関係者のみなさん
    表彰を受ける関係者のみなさん

 2歳牝馬の長距離重賞、HBA賞第9回ブロッサムカップ【ディスクリートキャット賞】が10月21日、ダート1700mの舞台で争われ、8頭がエントリーした。

 1.4倍、断トツの1番人気に推されたのは、フローラルカップの勝ち馬、コスモポポラリタ(父ロージズインメイ)。前回の勝利で距離適性を証明、ここは負けられない1戦だ。離れた2番人気は、ヤマイチリリーで5.9倍。父は初年度産駒が絶好調のシルバーステート、条件戦を地道に使われながら力をつけてきた馬だけに重賞初挑戦となるが、新興勢力として一石を投じたい。3番人気はロージズインメイ産駒のローズティアラで6.9倍。前走ウィナーズチャレンジ競走で上位クラスのメンバー相手に上がり最速の脚を繰り出し優勝。初重賞、初距離に挑戦となるが、力を出し切れば勝負になる馬だ。

 降り続いていた雨の影響で馬場状態は不良、気温も低くスタート地点の人影もまばらだったが、熱い戦いの火蓋が切って落とされた。揃ったスタートからスムーズに先手を奪ったのはアテナ。次いでカーロデスティーノ、ローズティアラ、フレーシア、ヤマイチリリーが一団で続き、人気のコスモポポラリタはその後ろからの競馬になった。3コーナー手前で進出を開始したコスモポポラリタ、直線に入るとカーロデスティーノが先頭に躍り出たが射程圏内に捕らえ、残り200mから2頭の一騎打ちに。手に汗握る2頭の叩き合いは差され差し返し、コスモポポラリタがアタマひとつ抜けたところがゴールだった。勝ち時計は1分47秒9(曇・不良)2着にカーロデスティーノ、3馬身差の3着はメンバー中上がり最速の脚で追い込んだティーズハクアという結果だった。

 デビューからずっと鞍上を務める五十嵐冬樹騎手は「位置取りは出たなりで、と最初から思っていましたし、前半の流れがスローだったので折り合いを重視して外目を選択しました。3~4コーナーで手応え良く上がって行ってくれたけど、外から追い込むような競馬が初めてだったので少しスタンドの方を気にしていましたね。最後はなんとか凌いでくれて、馬に感謝です」と持ち前の勝負根性で重賞を勝ち取ったパートナーを称えた。

 故・林調教師から引き継いだ後重賞2連勝を果たした櫻井調教師は「道中楽に進み、直線の反応がイマイチに見えたのは斤量が2キロ増えたのが堪えたかな。自分から動いて勝ちに行ったレースでしたね。一度差されてまた差し返して、良い根性を見せてくれました」と安堵の表情。

 コスモポポラリタは、父ロージズインメイ、母コスモリープリング、その父ヤマニンセラフィムという血統の2歳牝馬で、新冠町(有)ビッグレッドファームの生産馬。通算成績は7戦4勝。