エーデルワイス賞(Jpn3)はスピーディキックが勝利
グランダム・ジャパン2021・2歳シーズン第2戦となる交流重賞、第24回エーデルワイス賞(Jpn3)が10月14日、門別競馬場ダート1200mで争われた。
今年はJRA所属馬4頭、ホッカイドウ競馬所属馬10頭計14頭の2歳牝馬がエントリー。
1番人気は、JRA所属のヒストリックノヴァで3.0倍。父はファーストシーズンサイアーランキング1位、既に重賞勝ち馬も送り出しているドレフォンで、本馬は中山ダ1200mの未勝利戦を7馬身差の圧勝。未知の魅力に期待が集まった。3.7倍の2番人気は、パイロ産駒のレディーアーサー。同距離で行われたイノセントカップで鮮やかな差し切り勝ちを収め、地元勢1番手の評価を受けた。3番人気は、タイセイレジェンド産駒のスピーディキックで4.9倍。こちらもダ1200mのリリーカップ勝ち馬で、近年ホッカイドウ競馬所属馬が好走しているだけに地元勢も人気の一角を担った。
レースは2コーナーポケット地点からスタート。抜群のダッシュで飛び出したのはスティールノーヴァだったが、内からナックドロップスが押して先頭へ。2頭の直後に人気のヒストリックノヴァ、ブッシュガーデンがつづきJRA勢が先行する形になった。4コーナーを団子状態で周り、抜け出したのはナックドロップスとヒストリックノヴァ。しかし
残り100mを過ぎると追い込み馬たちが迫ってくる。2頭の間を割ってスピーディキック、外からエイシンヌプリも脚を伸ばす。最内スピーディキック、真ん中ヒストリックノヴァ、外エイシンヌプリの3頭が並んでゴールに飛び込んだ。着順はすんなり上がり、スピーディキックが重賞連勝を達成した。勝ち時計は1分12秒2(曇・重)クビ差の2着はヒストリックノヴァ、更にアタマ差の3着にエイシンヌプリという結果だった。これが交流重賞初勝利となった岩橋勇二騎手は開口一番「真っ白になるくらい嬉しい!」と満面の笑み。レースに関しては「いつもよりいいスタートが切れたことで楽な位置に付けられたのが良かったですね。直線で前が開かなくてあそこからのスパートになりましたが、馬の方が精神的にタフで狭いところでも怯まず突き抜けてくれました。一生懸命追っていたので、勝ったかどうかわからなかったです」と振り返った。
管理する石本孝博調教師は「前走マイナス10キロでの出走だったので、それを戻すような調整をして丁度プラス10キロで出走できてまずホッとしました。ジョッキーには「いつも通り、平常心で行こう」と声をかけ、直線で前が詰まった時は冷静に上手く捌いてくれましたね。そんな簡単に勝てるレースではないし、気絶しそうな程嬉しい。本当に優秀な馬です」と称賛した。
スピーディキックは父タイセイレジェンド、母デザートフラワー、母の父サイレントディールという血統の2歳牝馬で、浦河町荻伏に位置する熊谷武さんの生産馬。リリーカップに続き重賞は2勝目。6戦3勝、2着2回という優秀な戦績で、次走は2歳馬の最高峰JBC2歳優駿を予定している。