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ウポポイオータムスプリントはジャスパーシャインが勝利

  • 2021年09月29日
  • 逃げるアザワクを大外から捕らえる
    逃げるアザワクを大外から捕らえる
  • ジャスパーシャインが重賞2勝目を飾った
    ジャスパーシャインが重賞2勝目を飾った
  • 狙うは道営スプリント連覇
    狙うは道営スプリント連覇
  • 久々の勝利に嬉しい口取り写真
    久々の勝利に嬉しい口取り写真
  • インタビューに答える阿部龍騎手
    インタビューに答える阿部龍騎手

 11月に施行される道営スプリント、JBCスプリント(Jpn1)へのトライアルレースとなる第2回ウポポイオータムスプリント(H2)【ミッキーアイル賞】が9月23日、ダート1200mの舞台で行われた。

 昨年新設された同レース、今年は4歳~11歳の錚々たるメンバー10頭がエントリー。1番人気に推されたのは、1000m戦では抜群の破壊力を持つ4歳牝馬のアザワクで2.8倍。前走不良馬場の1200m戦で3馬身差の圧勝、距離の壁を打破し、新境地で連勝街道を突き進みたい。3.7倍の2番人気は、昨年の道営スプリント勝ち馬ジャスパーシャイン。5連勝で掴んだホッカイドウ競馬スプリント王者の座、その後は中々勝ち星に恵まれず歯痒いレースが続いたが、前走エトワール賞で鋭い追い込みを見せ2着と確実に調子を上げて来ている。3番人気はエトワール賞で初重賞勝利を飾ったイダペガサスで4.0倍と、歴戦の猛者たちが顔を揃えた。

 レースは、最内ウワサノコウタロウがやや立ち遅れ、ソルサリエンテも行き脚が付かず後方へ。スタートダッシュを決めたアザワクはいつも通り先頭へ躍り出た。追い縋るドウカンヤマ、少し間が開いてウワサノコウタロウ、グレイトダージー、カツゲキライデン、イダペガサスらが続いた。直線に入っても軽快に逃げるアザワク、しかし追い込み勢が一気に襲いかかってくる。大外一気、上がり3ハロン35.2秒の鬼脚でアザワクを捕らえ、復活の狼煙を上げたのはジャスパーシャインだった。勝ち時計は1分11秒7(曇・重)2馬身1/2差の2着は共に追い込んできたイダペガサス、ハナ差の3着にアザワクという結果だった。

 ホッカイドウ競馬に移籍後全12戦のパートナーを務める阿部龍騎手は「ペースが速くなりそうな馬場状態な上、速い馬がいたので、ある程度馬の気持ちを尊重しつつ前の馬を意識しながらレースをしようと考えていました。前半置かれてしまうのはいつものことで、少しずつ促して前を捕らえられる位置に付け、最後までしっかり脚を伸ばしてくれました」と末脚を爆発させたパートナーを労った。

 佐久間雅貴調教師は「いつも良い状態で出走できていますし、展開次第で大きい所を獲ってくれると思っていました。今日は前も流れてくれましたし、終いのスピードを生かせる理想的な展開に恵まれました」と笑顔で振り返った。

 ジャスパーシャインは、父Violence、母Golden Made、その父Allen's Prospectという血統で、加国産の4歳牡馬。次走は今年の大目標である道営スプリント。連覇に向けて前途洋々だ。