馬産地ニュース

セプテンバーセール開催

  • 2021年09月24日
  • 最高落札価格馬となったアマルフィターナ2020
    最高落札価格馬となったアマルフィターナ2020
  • 牝馬の最高価格となったルドラ2020
    牝馬の最高価格となったルドラ2020
  • 高額3位はバンズラビリンス2020
    高額3位はバンズラビリンス2020
  • 3回目を迎えたセプテンバーセールには1,000人を超える購買登録者があった
    3回目を迎えたセプテンバーセールには1,000人を超える購買登録者があった
  • あいさつを行う木村組合長
    あいさつを行う木村組合長

 9月21日、22日の両日、新ひだか町静内神森にある北海道市場において、日高軽種馬農業協同組合が主催する北海道セプテンバーセール2021が開催された。

 全国的に感染者数は減少傾向をたどり始めたとはいえ、初めて緊急事態宣言下で行われたセール。セレクションセール、サマーセールに続いて入場時の検温、ソーシャルディスタンスの確保ほか、場内には感染防止対策を促す注意事項が張り出される中での開催。これまで同様に通常のせりとオンラインビッドシステムを併用したハイブリッド方式で開催された。

 開催にあたり木村貢市場長は「今回も、全国各地から北海道市場に参加されますことを、御礼を申し上げるとともに、セール主催者として大変心強く感じています。今年3回目の1歳馬市場と先に行われましたサマーセールでは1,000頭を超えるご購買をいただき、生産者、販売申込者ともに、大変感謝しております。今回のセプテンバーセールは、実りの秋を迎え、一段と成長した姿で上場されております。この、北海道市場出身馬は、中央、地方競馬ともに多くの活躍馬を輩出するとともに、海外でも凱旋門賞の前哨戦を快勝するという快挙を成し遂げております。今回の市場も感染症対策を実施したうえでの開催となり、窮屈な思いをさせてしまうこともあるかと思いますが、どうか積極的な参加をお持ちしております」とあいさつ。

 せりは正午からスタートし、2日間で478頭が上場され、346頭が売却された。売却総額は1,690,150,000円(税込、以下同)、売却率は72.4%、平均価格は4,884,826円だった。 3日開催で行われた昨年とは比較ができないが、平均価格は18,100円減で、売却率は2.6Pt減。ほぼ前年並をキープした。

 最高価格取引馬は22日に上場された上場番号339番の「アマルフィターナ2020(牡、父シルバーステート)」。34,100,000円で了德寺健二ホールディングス株式会社に落札された。新進気鋭の新種牡馬を父に、半兄には現役活躍馬ガゼボがいる血統。販売申込者は宮崎県の有限会社アクセス・ワンだった。

 2番目は初日に上場された95番の「ルドラ(牝、父シルバーステート)」で26,400,000円。二宮幸三氏が落札し、販売申込者は新ひだか町の土田農場だった。3番目は上場番号493番「パンズラビリンス2020(牝、父ドレフォン)の24,200,000円。株式会社NICKSが落札し、販売申込者は日高町の若林順一氏だった。

 購買登録者はオンラインビッドシステムの本登録者61名を含め1,002名。346頭の売却頭数のうち40頭にオンラインビッドでの参加があり、最終的に13頭がオンラインビッドで落札されたという。

 木村市場長は「サマーセールが大変好調だったので、そこからさらに上積みできたことは大変うれしい。生産者も喜んでいると思います。産駒をデビューさせたばかりの新種牡馬の活躍が大きな後押しになったと思います。全国競馬場の受け入れ頭数には限界があり、これ以上の伸びしろは期待しにくい状況になりつつありますが、サマーセールとセプテンバーセールの違いをより明確にし、バランスよく両立させていくかが来年度以降の問題になると思います」と残された課題を明確にしつつ、好調だった市場を振り返った。