馬産地ニュース

静内軽種馬生産振興会が功労馬慰霊祭

  • 2021年09月16日
  • 本年はキタノリュウとエテルナミノルの2頭が刻名された
    本年はキタノリュウとエテルナミノルの2頭が刻名された
  • 馬魂碑前で供養する片岡拓章会長
    馬魂碑前で供養する片岡拓章会長
  • 功労馬慰霊祭に参列した参列した関係者
    功労馬慰霊祭に参列した参列した関係者

 9月15日、新ひだか町静内地区の生産者で構成する静内軽種馬生産振興会(片岡拓章会長)は、新ひだか町静内田原にある桜舞馬公園(オーマイホースパーク)において、功労馬慰霊祭を行った。

 競走馬生産者団体が中心となり、種牡馬シンジケートや町の協力を得て平成2年12月に開設された桜舞馬公園には、数多くの功労馬の墓碑が建立されており、功労繁殖雌馬之碑には多くの名牝の名が刻まれている。また、馬産地の中心である町内には、この公園のみならず各牧場にも永眠した多くの功労馬がいることから、振興会の主催で毎年9月にこの公園で功労馬慰霊祭を開催している。今年は新たに1975年のオークス、桜花賞、阪神4歳牝馬特別、1974年の京成杯3歳Sなどを制覇したテスコガビーの母として知られ、1996年に死亡したキタノリュウ、2018年の愛知杯(G3)優勝馬で2021年に死亡したエテルナミノルの2頭の馬名が、功労繁殖雌馬之碑に刻名された。

 例年だと町や関係団体、種牡馬所有者、シンジケート事務局などの来賓を招くが、今年は新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言下のため規模を縮小し、片岡会長、畠山史人副会長、友田康司副会長らごくわずかの関係者のみが参列。馬魂碑前の祭壇に玉櫛をささげて、偉業を成し遂げた優駿の功績を供養し、今後の限りない発展を祈った。

 片岡会長は「本日はお忙しいなか、また、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言発令中にもかかわらず、ご参列いただき、誠にありがとうございます。本来であれば来賓の方々にも、ご参列していただく予定でしたが、感染拡大防止策として、規模縮小での開催となったことをご了承ください。さて、昨年に続き、本年も新型コロナウイルス感染症が猛威を振るうなか、景気下落による生産地の影響も懸念しておりましたが、競馬につきましては、中央、地方競馬とも、勝馬投票券発売の好調維持、北海道市場につきましても、先月のサマーセールまでで、115億円を超す成績であり、昨年を超える結果が予想され、安堵しております。これから行われるセプテンバーセール、オータムセールも、大いに期待するところであります。
 先ほど、事務局からも説明がありましたが、本年はキタノリュウ号、エテルナミノル号と、2頭の繁殖牝馬の刻名を行わせていただきました。平成2年より開設されまして、現在は、墓碑、集合体を合わせて、134頭の名馬の刻名を行っております。今後もこの事業は継続してまいりますので、ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。最後に、ここに眠る名馬のみならず、今日の競馬の隆盛を築いてこられた先人の皆さん、たくさんの馬たちに感謝の言葉を贈ります。ありがとうございました」とあいさつした。