馬産地ニュース

静内小学校4年生が矢野牧場を見学

  • 2021年09月16日
  • 静内小学校4年生38人の児童が矢野牧場を見学した
    静内小学校4年生38人の児童が矢野牧場を見学した
  • 広大な放牧地に圧倒された
    広大な放牧地に圧倒された
  • ディープモンスターの母シスタリーラヴ
    ディープモンスターの母シスタリーラヴ

 9月14日、新ひだか町静内緑町にある新ひだか町立静内小学校(小泉卓真校長)の4年生が、新ひだか町静内真歌にある矢野牧場を見学した。

 これは新ひだか町が行う「馬産地の人づくり事業」の一環。町内の小学校において馬に関わる授業を、一般社団法人umanowaとともに行っている。町の基幹産業のひとつである軽種馬について学習し、新ひだか町をPRしていくという。

 矢野牧場は1913年に創業された静内の名門牧場のひとつ。今年で108年目を迎える老舗で、2002年の桜花賞馬アローキャリー、2018年の青葉賞(G2)優勝馬ゴーフォザサミット、2012年の大阪杯(G2)優勝馬ショウナンマイティ、古くは1966年の安田記念優勝馬ヒシマサヒデ、1961年の京王杯スプリングC優勝馬ショウザン、1970年の京都盃優勝馬タマホープなど、数多くの活躍馬を送り出している。今年はディープモンスターが皐月賞(G1)、日本ダービー(G1)に駒を進めた。現在は4代目となる矢野亨憲さんが陣頭指揮を執り、従業員とともに23頭の繁殖牝馬を管理し、強い馬づくりに励んでいる。矢野さん自身にも同世代の家族がいることもあり、「地域の子どもたちのためになるのなら」と小学校の校外授業に協力した。

 矢野さんは生産牧場について「馬の値段は高い馬から安い馬までさまざまです。お父さん、お母さん、きょうだいに足のはやい馬がいるかが大事になります。血統の良いお母さん馬を買ってきて、その子どもを高く売るのが生産牧場の仕事になります。そして、その子どもが走れば弟や妹が高く売れます。今年の日本で行われたせりで一番高かった馬は4億7千10万円(税抜)でした」と説明。児童からはあまりの金額に「高っ!」、「ヤバイ」といった驚きの声が上がった。

 牧場では離乳したばかりの当歳馬、9月のセプテンバーセールに上場する1歳馬、ディープモンスターの母シスタリーラヴなどを見学。児童はタブレットを使って馬の写真や動画を撮影し、「何時から仕事をしているのですか」、「何人働いているのですか」、「馬は平均どれくらいの身長をしていますか」、「馬の生まれる色の確率で一番生まれない色は何ですか」、「牧場で一番うれしい仕事は何ですか」、「馬の体重は約何kgですか」、「馬に使っている道具は何種類ですか」、「馬を大きくするのはどんな工夫をしていますか」、「お気に入りの馬の名前は何ですか」、「矢野牧場の馬で一番早い馬は何ですか」と次々に質問を浴びせた。

 最後に児童は「本日は私たちのために時間をつくっていただきありがとうございました。生産牧場の仕事について勉強になりました。馬の仕事を新ひだか町の大事な産業として宣伝していきたいとおもいます」とお礼の言葉を述べた。