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旭岳賞はクインズサターンが重賞3勝目を飾り道営記念連覇を目指す

  • 2021年09月13日
  • 最後の直線、人気馬2頭の叩き合いとなった
    最後の直線、人気馬2頭の叩き合いとなった
  • アタマ差でクインズサターンに軍配が上がった
    アタマ差でクインズサターンに軍配が上がった
  • 安田調教師に迎えられ笑顔を見せる落合騎手
    安田調教師に迎えられ笑顔を見せる落合騎手
  • これで重賞3勝目、目指すは道営記念連覇だ
    これで重賞3勝目、目指すは道営記念連覇だ
  • 嬉しい口取り写真
    嬉しい口取り写真

 門別競馬場では9月9日、道営記念を目指す古馬重賞、ホクレン杯第7回旭岳賞(H2)【ブラックタイド賞】がダート2000mで行われた。

 4歳から9歳までの8頭がエントリーした同レース、2.1倍の1番人気に推されたのは、JRAの2勝クラス勝利後ホッカイドウ競馬に移籍した4歳馬サンビュート。準重賞しんひだかオープンでは後続に4馬身差を付ける圧勝劇を演じ、2連勝で初重賞に挑んできた。2番人気は昨年の道営記念馬クインズサターンで2.9倍。今季もコスモバルク記念を制し、つづく赤レンガ記念2着と、地元では安定した成績を誇っている。4.7倍の3番人気は2019年の道営記念馬であり、今年の赤レンガ記念で逃げ切り勝ちを収めたリンノレジェンドと、実績のある古馬の中でも役者が顔を揃えた。

 4コーナーポケット地点からレースはスタート。ゆっくりと流れる先行争いは、当然とばかりにリンノレジェンドが主張する。それをマークするように付いて行くピラミッドムーン、その後ろにリコーワルサーが続き、この3頭が先行集団を形成。大きく間が開いてサンビュート、クインズサターンは後方集団の先頭を進んだ。3コーナーを周ると馬群は一気に縮まり、直線まず先頭へ躍り出たのは3番手で前を窺っていたリコーワルサーだったが、外からサンビュート、真ん中を割ってクインズサターンもスパート。残り100m地点でサンビュートとクインズサターンの一騎打ちとなり、2頭並んでゴールに飛び込んだ。接戦の結果はアタマ差でクインズサターンに軍配が上がった。勝ち時計は2分05秒2(曇・不良)2着にサンビュート、3馬身差の3着はリコーワルサーという結果だった。

 重賞は道営記念、コスモバルク記念につづき3勝目。その全てでパートナーを務める落合玄太騎手は「前走(盛岡に遠征したマーキュリーC(Jpn3)で8着)不甲斐ない結果だったので、リベンジを果たせて嬉しいです。調教の段階から今シーズンで1番状態がいいと感じていましたし、返し馬でも良い走りだったので自信を持ってレースに臨めました。自分の騎乗ミスで内で詰まってしまう場面がありましたが、最後はしっかりアタマひとつ前に出て、本当に頑張ってくれました」とパートナーの勝負根性を称えた。

 管理する安田武広調教師は「この馬に関しては全て騎手の手の内に入っているので、レースは安心して見ていられました。最後は競り合いになりましたが、勝てるかなと気持ちに余裕がありましたし、最大目標は道営記念連覇。それに向けてできるだけのことをやって送り出したいですね」と今後のプランを明かした。  

 クインズサターンは、父パイロ、母ケイアイベローナ、その父クロフネという血統の8歳牡馬で、生産は新ひだか町の佐竹学さん。昨年夏ホッカイドウ競馬に移籍、地元開催では7戦6勝2着1回(うち重賞3勝)という抜群な安定感を誇っている。