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ブリーダーズGC(Jpn3)はマルシュロレーヌが勝利

  • 2021年08月18日
  • 逃げるリネンファッションを追い詰めるマルシュロレーヌ
    逃げるリネンファッションを追い詰めるマルシュロレーヌ
  • 着差以上の楽勝だった
    着差以上の楽勝だった
  • 詰めかけたファン、報道陣から祝福を受けた
    詰めかけたファン、報道陣から祝福を受けた
  • 交流重賞4勝目、秋には頂点を目指す
    交流重賞4勝目、秋には頂点を目指す
  • 表彰を受ける関係者のみなさん
    表彰を受ける関係者のみなさん

 8月12日、門別競馬場ではグランダム・ジャパン2020古馬シーズン第6戦目となる、スポーツニッポン杯第33回ブリーダーズゴールドカップ(Jpn3)がダート2000mで行われた。

 ホッカイドウ競馬所属のサイファリスが出走取消、JRA所属のレーヌブランシュが競走除外となり、JRA所属馬4頭、ホッカイドウ競馬4頭、例年より少頭数となってしまったが8頭の牝馬たちが熱い戦いを繰り広げた。

 1.5倍というダントツの1番人気に推されたのは、レディスプレリュード(Jpn2)など交流重賞3勝馬、マルシュロレーヌ。門別は初参戦となるが、札幌競馬場で最終調整を終え、万全の態勢で挑んできた。2番人気は、昨年の同レース2着のメモリーコウで4.4倍。重賞勝ちこそまだないが、交流重賞で掲示板を外したことのない安定感を誇る。4.7倍の3番人気はアッシェンプッテル、6.4倍の4番人気にリネンファッションと今年もJRA勢が人気上位を占め、地元ホッカイドウ競馬所属馬の中では、5番人気のネーロルチェンテ(79.9倍)が最も人気を集めた。

 4コーナーのポケット地点からレースはスタート、ゆったりとした先行争いからリネンファッションが押し出されるように先頭に立った。次いでアッシェンプッテル、マルシュロレーヌ、メモリーコウのJRA所属馬先頭集団を形成、マリーンワン、ネーロルチェンテら地元勢も後に続いた。リネンファッションが作る淡々としたペースの中、馬群は縦長のまま4コーナーの勝負所へ。逃げ粘るリネンファッションに外から襲いかかるマルシュロレーヌ、軽く気合いをつけると一気に加速、並ぶまもなくリネンファッションを交わし、交流重賞4勝目のゴールに駆け込んだ。勝ち時計は2分6秒6(晴・稍重)1/2馬身差の2着は最後まで抗拒したリネンファッション、3馬身差の3着はアッシェンプッテルと今年もJRA勢が独占。ホッカイドウ競馬最先着は人気通り5着のネーロルチェンテだった。

 マルシュロレーヌを勝利に導いた川田将雅騎手は「スタートしてからいつも以上に進んでくれて、楽にあの位置(3番手)を取ることができました。あとは走りのバランスを整えながら4コーナーまで周ってくることだけを考えて、初めてのコースでも問題ありませんでしたね。牝馬限定戦で圧倒的な力を見せてくれていますし、昨年勝てなかったJBCレディスクラシック(Jpn1)を目標に1戦1戦を大切に戦って行きたいです」と気持ちを新たにしていた。

 管理する矢作芳人調教師は「体調的に夏に良くなる馬ですし、正直このメンバーでは負けられないなという気持ちで挑みました。札幌競馬場に腰を据えて調整できたお陰かパドックでも落ち着いていたし、馬にハリがあって非常に良い状態で連れて来れましたよ。レースも想像以上の強さで、安心して見ていられました。現状ダート路線の牝馬では一番強いと自負しています」と自信を覗かせていた。

 マルシュロレーヌは父オルフェーヴル、母ヴィートマルシェ、母の父フレンチデピュティという血統の5歳牝馬で、生産は安平町のノーザンファーム。祖母は桜花賞馬キョウエイマーチ、母ヴィートマルシェは1勝馬だが産駒は全て勝ち上がり、半姉にフェアリーS(G3)3着のサンブルエミューズ、半兄は東スポ杯2歳S(G3) 、新潟2歳S(G3) 2着の実績を持つアヴニールマルシェがいるファミリーの出身。