ブリーダーズゴールドJrCはシャルフジンが勝利
7月27日、門別競馬場では2歳馬によるH1重賞、netkeiba.com杯第15回ブリーダーズゴールドジュニアカップ(H1)【ジャスタウェイ賞】が1700mで行われた。
人気の一角と目されていたクリエイターⅡ産駒のフィリオデルソルが出走を取消し9頭立てになったが、認定競走を勝ち上がってきたフレッシュな顔触れが集結した。
2.5倍の1番人気に推されたのは、ニホンピロアワーズ産駒のエイシンスコッティ。前走1500mのウィナーズチャレンジでは後方待機から直線一気に差し切り4馬身差の圧勝、血統的にも距離延長はウエルカムだ。2番人気は、スーパーフレッシュチャレンジ競走、栄冠賞と連勝を重ねるシニスターミニスター産駒のモーニングショーで3.1倍。距離延長が不安視され評価を下げたが、同じ父を持つラッキードリーム、コーラルツッキーに続いて欲しい。5.9倍の3番人気はキタサンブラック産駒のウン。1700mのスーパーフレッシュチャレンジ競走2でデビューすると好位から抜け出し王道のレース運びで快勝。こちらも距離適性を加味しての人気となった。
スタンド前からの発走、押してハナを主張するモーニングショーに並びかけるシャルフジン、内からウン、外にエイシンスコッティと人気どころは前に集中した。マイペースでラップを刻むモーニングショーに、ジワジワ詰め寄るシャルフジン。直線に入るとシャルフジンが先にスパート、モーニングショー以下を突き放し、5馬身の差を付け堂々とゴールを駆け抜けた。勝ち時計は1分51秒0(曇・良)2着にモーニングショー、2馬身差の3着は5番人気のダイナソーが入りやや波乱の結果となった。
破格の時計で度肝を抜いた能検、9馬身差で圧勝した新馬戦、前走栄冠賞では1番人気に推されたが4着に敗れていたシャルフジン。4番人気の低評価を覆し、ここ一番で才能を開花させた。デビューから手綱を握る服部茂史騎手は「前向きさが出過ぎるところがあるので、今日もパドックからテンション高く、返し馬で抑えて落ち着かせました。レースもとにかく折り合い重視。距離に関しては長くなった方がいいとは思っていましたが、かかることだけが不安材料でしたね。今日は馬が良く我慢してくれて、上手く噛み合ったという感じです。この距離で折り合いが付いたことでステップアップしましたし、これからもっとレースを覚えて成長してくれれば全国区の活躍ができる馬だと思っています」と絶賛した。
管理する田中淳司調教師は「長い距離の方が合っているというのはわかっていたし、ここは何とか取らないとと思っていたので、正直ホッとしています。レースに対する前向きさをどこまで抑えられるかが課題でしたが、今日も道中かかってしまって最後までもつかどうかヒヤヒヤしました。折り合いを欠いていた中、終いはしっかり伸びてくれて能力の高さを改めて感じました」と声を弾ませた。
シャルフジンは、父ヘニーヒューズ、母シャーペンエッジ、その父クロフネという血統の2歳牡馬で、生産はオジュウチョウサンやビービーガルダンなどを送り出している坂東牧場。母はダートで中央・地方併せて6勝をあげた準オープン馬、母の半弟にはJBCスプリント(Jpn1)を制したタイセイレジェンドがいる。次走はサッポロクラシックカップ(8/26)もしくはサンライズカップ(9/30)を予定しており、大目標となるJBC2歳優駿(Jpn3)を目指す。