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グランシャリオ門別スプリントはアザワクが勝利

  • 2021年06月30日
  • 追い込んでくる古豪たちを尻目に逃げ込みを図るアザワク
    追い込んでくる古豪たちを尻目に逃げ込みを図るアザワク
  • 後続に1馬身差を付け連覇を達成した
    後続に1馬身差を付け連覇を達成した
  • 門別を代表する快速娘はこの後SSSシリーズファイナルに挑む
    門別を代表する快速娘はこの後SSSシリーズファイナルに挑む
  • 元気一杯のアザワクと口取り写真
    元気一杯のアザワクと口取り写真
  • 表彰式の様子
    表彰式の様子

 6月29日、門別競馬場ではスーパースプリントシリーズ(SSS)トライアル第5弾となる雪印メグミルク杯第7回グランシャリオ門別スプリント(H2)【タワーオブロンドン賞】が距離1000mで行われ、4歳から11歳まで、10頭のスピード自慢が激突した。

 2.0倍の一番人気は、前年の覇者で紅一点のアザワク。昨年の同レースはレコードタイムで逃げ切り勝ち。以降勝ち星に恵まれていないが、素晴らしいスタートダッシュは健在で、1000mならばと人気を集めた。2番人気は今季JRAから移籍してきたスマートアヴァロンで4.0倍。9歳馬だが移籍初戦のアドマイヤマーズ・プレミアムを快勝、オープン馬の底力を見せつけた。5.1倍の3番人気は自己条件戦で連勝を積み重ね、重賞は3回目の挑戦となるグレイトダージー。アザワク同様生え抜きの4歳馬、馬場適性と伸びしろを見込まれて上位人気に食い込んだ。

 スタートが勝敗の鍵を握る電撃のスプリント戦。ロケットスタートを決めたのはやはりアザワク、その速さは誰も着いて行けず楽々とハナを奪った。グレイトダージー、ドウカンヤマ、カレンエクスカリバらも激しく追いながらアザワクを射程圏内に入れ、レースは流れていった。3~4コーナー中間でグレイトダージーがアザワクに襲いかかるも、直線に入ると差は開く一方。残り100m地点でメイショウアイアン、ニットウスバルが猛然と追い込んでくるが、それも届かずアザワクが逃げ切り勝ちで連覇を飾った。勝ち時計は1分00秒0(曇・良)1馬身差の2着にメイショウアイアン、クビ差3着はニットウスバルという結果だった。

 人気に応え、鮮やかな勝利に導いた桑村真明騎手は「春先から徐々に状態が良くなって来ていたので、これなら勝負になるかなという期待はありました。元々スタートの速い馬ですし、持ち味を最大限に生かせましたね。連覇になりますが、昨年とは馬場状態も斤量も違う中、よく頑張ってくれたと思います。今後は1200m戦でも勝てるように鍛錬していきたいです」と振り返った。

 管理する角川秀樹調教師は「前走北海道スプリントC(7着)で、今日のレースを見据えてテンから仕掛けてもらったことがいい結果に繋がったかな。時計は物足りないけどこの馬場なら仕方ないし、マイペースに持ち込んでレースを引っ張り、最後も凌ぎ切ってレースの内容は良かったです」と笑顔で語った。

 アザワクは父カレンブラックヒル、母ヒバリエクスプレス、母の父アグネスデジタルという血統の4歳牝馬で、生産は新冠町の村上雅規さん。半妹ソロユニットも同じ角川厩舎所属で昨年のエーデルワイス賞(Jpn3)を優勝するなど姉妹で活躍中。次走はスーパースプリントシリーズファイナルレースとなる習志野きらっとスプリントを予定しており、昨年4着に敗れたリベンジに挑む。