赤レンガ記念はリンノレジェンドが勝利
6月3日、門別競馬場では古馬長距離路線の第2戦、第58回赤レンガ記念(H2)【マインドユアビスケット賞】が行われ、5歳から9歳までの古馬7頭がダート2000mの舞台で競い合った。
1.2倍という断然の1番人気に推されたのは、前走コスモバルク記念を完勝したクインズサターン。すでに勝負付けが済んでいる相手だけに、ここも負けられない一戦だ。2番人気はリンノレジェンドで5.1倍。前走は番手につけて見せ場なく敗退。得意とする距離で巻き返しを狙いたい。3番人気はホッカイドウ競馬移籍初戦だったコスモバルク記念で2着に入り、力のあるところを見せつけたテーオーフォースで6.6倍だった。
レースは4コーナーポケット地点からスタート。好スタートから先手を奪ったのはリンノレジェンド。ゆっくりと接近するテーオーフォース、ステージインパクト、クラキングスらがつづき、縦長の展開。人気のクインズサターンは後方で脚をためていた。軽快にラップを刻むリンノレジェンド、ピッタリとマークするテーオーフォース、ステージインパクトの3頭が後続を突き放し4コーナーを周った。直線に入っても脚色が衰えないリンノレジェンドに、満を持してテーオーフォースが襲いかかるも差は縮まらない。外から追い込んでくるクインズサターンも2着までが精一杯で、リンノレジェンドが逃げ切り勝ちを収めた。勝ち時計は2分9秒0(曇・良)3馬身差の2着にクインズサターン、クビ差3着はテーオーフォースという結果だった。
初コンビでレースに臨んだ石川倭騎手は「調教から乗せてもらっていたので、ある程度癖などは把握していましたが、普段から素直な馬で、レースに行っても同じ感じでしたね。先生からの指示は“気分良く走らせる”ことだけでしたし、思い通りのペースを刻めたと思います」と振り返った。
管理する林和弘調教師は北斗盃を制したラッキードリームにつづき重賞2勝目。「調子は悪くなかったし、ジョッキーも上手く乗ってくれましたね。相手、展開に左右される面もありますが、気分良く走れたらこうやって一生懸命走ってくれる馬なので、常に良い状態を保って次走に向かうだけです」と喜びを噛み締めていた。
リンノレジェンドは、父トビーズコーナー、母ピエールナオチャン、その父ケイムホームという血統の5歳牡馬で、生産は浦河町の上山牧場。母ピエールナオチャンもホッカイドウ競馬所属で5勝をあげている。3歳で道営記念を制した本馬だが、以降地元重賞では勝ち星に恵まれず、2020年9月金沢に遠征したイヌワシ賞以来の重賞勝利となった。