北斗盃はラッキードリームが勝利
5月13日、門別競馬場では3歳クラシック第1弾となる北海道新聞Hot media賞第45回北斗盃(H2)【フィエールマン賞】がダート内回り1600mの舞台で行われた。
今年は9頭の3歳馬が三冠をかけて最初のステージに挑んだ。
1番人気に推されたのは、JBC2歳優駿(Jpn3)初代勝ち馬ラッキードリーム。全日本2歳優駿(Jpn1)に挑戦し10着に敗れた後、5か月の休養を経てぶっつけのレースになったためか断トツの人気にはならず、2番人気と僅差の2.6倍という支持。2番人気は、イノセントC優勝後川崎の鎌倉記念を制し、今季初戦となる条件戦でも危なげない勝利で順調さをアピールしたリーチで2.8倍。4.4倍の3番人気はエーデルワイス賞馬ソロユニット。実績は上位だが、距離適正が不安視されこの人気に収まった。
5月にしては肌寒い気温の中、スタンド前からレースはスタート。横一線からゆっくりと馬群がばらけ、まず抜け出たのは7番人気のラブミーグッド、それをマークするようにソロユニットが続き、リーチ、ラッキードリームがその直後。人気馬たちは前目でレースをすることを選択したようだった。3コーナー手前で早くもラッキードリームが押し上げ、先頭を奪った。最後の直線、内から盛り返してくるソロユニットに手こずるラッキードリーム、外からリーチも迫ってきている。しかし、残り100mを過ぎるとあっさり抜け出し、1馬身差で一冠目を手にした。勝ち時計は1:42.5(曇・良)2着は追い込んできたリーチ、クビ差の3着にソロユニットという人気通りの決着となった。
前日の落馬負傷で騎乗が叶わなかった主戦の石川倭騎手に変わり、急遽の乗り替わりとなったベテラン五十嵐冬樹騎手がしっかり仕事をやり遂げた。レース後のインタビューでは「今朝石川騎手にこの馬の話を聞いて、緊張しながらレースを迎えました。何番手って決めていたわけではないですが、内回りのレースですし、仕掛けやすい位置にいたかったというのはありますね。結果外目で揉まれることもなく、スムーズに運べて良かったと思います。今季初戦ということで集中力に欠ける面もありましたが、最後はしっかり反応してくれたし、次に繋がる競馬ができたと思います」と終始笑顔で振り返った。
ラッキードリームは父シニスターミニスター、母サクラスリール、母の父ファンタスティックライトという血統の2歳牡馬。生産は サクラローレルやサクラチヨノオーなど“サクラ”の名馬の故郷新ひだか町の谷岡牧場。次走はもちろん北海優駿を予定しており、2歳王者から三冠馬へ大きく成長していく姿を楽しみにしたい。