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瑞穂賞はバルダッサーレが3年ぶりの重賞制覇

  • 2019年10月21日
  • 抜け出したバルダッサーレに襲いかかる追込勢
    抜け出したバルダッサーレに襲いかかる追込勢
  • 1/2馬身差でゴールを駆け抜けた
    1/2馬身差でゴールを駆け抜けた
  • 東京ダービー以来、3年振りの重賞制覇
    東京ダービー以来、3年振りの重賞制覇
  • 駆けつけた関係者に祝福を受ける
    駆けつけた関係者に祝福を受ける
  • 表彰を受ける関係者のみなさん
    表彰を受ける関係者のみなさん

 道営記念を目指す伝統の一戦、中京スポーツ杯第52回瑞穂賞(H2)【ヴィクトワールピサ賞】が10月9日、門別競馬場距離1800mで行われた。

 今年は4歳から7歳までの9頭が参戦。人気を集めるであろうスーパーステション不在の中、有力馬たちが虎視眈々と王座を狙っていた。2.4倍の1番人気に推されたのはオヤコダカ。前走旭岳賞ではスーパーステションの2着、復調の気配を見せていた同馬に注目が集まった。2番人気は東京ダービー優勝以降重賞勝利から遠ざかっていたバルダッサーレで3.3倍。ホッカイドウ競馬に移籍後2連勝と最も勢いのある馬だ。3.7倍の3番人気はヒガシウィルウィン。2歳時の重賞勝利はサンライズC 1勝だけだったが、南関東へ移籍後は東京ダービー、ジャパンダートダービー(Jpn1)を連勝するなど圧倒的な強さを誇っていた。今夏古巣に凱旋、それぞれ王座奪回を賭けての戦いとなった。

 スタンド前からのスタート、緩やかな流れの中、先頭に立ったのは5番人気のモルトベーネ。バルダッサーレ、モズノーブルギフト、オヤコダカも先団に取り付いた。残り600m地点でオヤコダカが動き出すと、前を進むバルダッサーレもスパートを開始。直線を向くと、バルダッサーレが後続を突き放しにかかる。オヤコダカ、ヒガシウィルウィンが並んでバルダッサーレを追うも、1/2馬身差まで追い詰めたところでゴール。バルダッサーレが久々の重賞勝利を勝ち取った。勝ち時計は1:52.7(晴・不良)。1/2馬身差の2着にヒガシウィルウィン、クビ差3着はオヤコダカだった。

 移籍後三連勝で重賞勝利となったバルダッサーレ。鞍上の五十嵐冬樹騎手は「こちらに移籍してくる前、南関東でも一度乗せてもらいましたが、その頃に比べたら力強さが増して身のこなしも数段良くなりました。北海道に来てからはずっと良い状態で使えていますし、今日も返し馬の感じから力は出せるなと感じたので期待していました」と好調を維持している様子。

 管理する桧森邦夫調教師は「良い馬を預けてくださったオーナーに感謝ですね。本番はもちろん道営記念。相手は強いでしょうが、勝てるように調整を続けていきたいです」と力を込めた。

 バルダッサーレは、父アンライバルド、母メイルリヒト、その父フジキセキという血統の6歳牡馬で、日高町・サンシャイン牧場のオーナーブリーディングホース。道営記念ファン投票では8位だが、名実共にホッカイドウ競馬の頂点を狙う。