キングカメハメハの献花台と記帳台が設置される
社台スタリオンステーションで功労馬として繋養されていたキングカメハメハが、9日の23時に亡くなった。全国の競馬場でも記帳台と献花台が11日から設置され、札幌競馬場でも多くのファンが別れを惜しんでいた。
父Kingmambo、母マンファス(母の父ラストタイクーン)という血統背景を持つキングカメハメハは2001年3月20日に早来町(現在の安平町)のノーザンファームで誕生。G1初挑戦となる3歳時のNHKマイルC(G1)では2着に5馬身差をつけただけでなく、1分32秒5のレースレコードで優勝。続く日本ダービー(G1)でもそのスピード能力の高さは遺憾なく発揮され、従来のレコード(2分25秒3)を2秒更新する2分23秒3で勝利。いわゆる「変則二冠」での最初の日本ダービー馬となる。
2005年シーズンから社台スタリオンステーションで繋養され、2010年と2011年にはリーディングサイアーを獲得。牝馬三冠を制したアパパネ、香港スプリント(G1)連覇など芝短距離G1を6勝したロードカナロア、日本競馬では史上初となるGI(JpnI)で10勝をあげたホッコータルマエなど、芝やダート、そして距離を問うことなく、様々な条件から名馬を輩出していく。またロードカナロアとホッコータルマエだけでなく、ルーラーシップ、ラブリーデイ、ドゥラメンテ、リオンディーズ、ミッキーロケットといったG1馬たちも次々と種牡馬入りを果たし、「キングカメハメハ系」を生産界に広げている。
札幌競馬場の記帳台と献花台は7月30日に急逝したディープインパクトと同じ、屋外テント内に設置されており、JRAポスターの「ヒーロー列伝」で作られたポスターが飾られていた。
レース観戦の合間に記帳に訪れたという札幌の競馬ファンは、「ディープインパクトとキングカメハメハは、種牡馬としても優れた産駒を送り出してきただけに、本当にショックです。今後はキングカメハメハの後継種牡馬に期待したいですし、同じようにディープインパクトの後継種牡馬たちにも、父を凌ぐような産駒成績を残してもらいたいです」と話していた。記帳台は全国のウインズでも設置されており、期間は9月1日までとなっている。