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北斗盃はリンゾウチャネルが人気に応え優勝

  • 2019年06月03日
  • 残り100m、先頭に躍り出るリンゾウチャネル
    残り100m、先頭に躍り出るリンゾウチャネル
  • 重賞2勝目、地元重賞初勝利となった
    重賞2勝目、地元重賞初勝利となった
  • 今後に向け手応えを感じた五十嵐騎手
    今後に向け手応えを感じた五十嵐騎手
  • 口取り写真
    口取り写真
  • 表彰式を受ける関係者のみなさん
    表彰式を受ける関係者のみなさん

 5月30日、門別競馬場では3歳クラシック第1弾となる第43回北斗盃(H2)【ダンカーク賞】がダート内回り1600mの舞台で行われた。

 今年は牡12頭、牝2頭のホッカイドウ競馬所属馬14頭で争われた。

 1.5倍の1番人気に推されたのは、モンテロッソ産駒のリンゾウチャネル。2歳時は地元重賞に出走せず、盛岡のジュニアGPを優勝、川崎の鎌倉記念で2着と、他場での武者修行を経て力を付けてきた。6.1倍の2番人気はエスポワールシチー産駒のジョウラン。JRAの新馬戦、500万条件を勝ち、南関東へ移籍。その後ホッカイドウ競馬へ再移籍という異色の経歴を持った実力上位馬だ。3番人気はトーセンホマレボシ産駒のシベリアンプラウドで9.2倍。3歳4月のデビューから2戦2勝。キャリアは浅いものの、未知の魅力が人気を後押しした。

 レースは、牝馬のスティールティアラが飛び出し、直後にジョウラン、外リンノレジェンド、内にリンゾウチャネル、シベリアンプラウドと人気どころは前目に付け、レースを引っ張る。3コーナー手前でジョウランがスティールティアラを競り落とし、早くも単独先頭へ。リンゾウチャネルも進出を開始し、直線入り口で2頭の一騎打ちとなった。残り100mでリンゾウチャネルがジョウランを抜き去ると更に加速、3馬身の差を付け地元重賞初勝利を飾った。勝ち時計は1分42秒3(晴・良)2着にジョウラン、2馬身差の3着にシベリアンプラウドが追い込み、人気通りの結果となった。

 昨年のサザンヴィグラスにつづき、同レース連覇となった五十嵐冬樹騎手は「今日は前に行く馬がいたので、イメージしていた展開ではなかったですね。向こう正面で息が入れば後ろから来る馬にやられることはないだろうし、前に2頭置いてリラックスして走れたことも先に繋がる競馬ができたかなと思っています。二冠、三冠目指していきたいですね」と笑顔を見せた。

 リンゾウチャネルは、父モンテロッソ、母ワールドレデー、その父タヤスツヨシという血統の3歳牡馬。生産は08、09年の中山大障害(JG1)を連覇したキングジョイ、17年の小倉記念(G3)などを勝ったタツゴウゲキを送り出した新冠町の川上牧場。

 18年6月のフレッシュチャレンジ競走2着のあと、未勝利戦を快勝、アタックチャレンジ競走も勝利し、盛岡のジュニアGPで重賞初勝利。期間移籍はせず、ホッカイドウ競馬所属のまま川崎の鎌倉記念2着、園田の兵庫ジュニアGP(Jpn2)5着と敢闘した。通算成績は10戦6勝。