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BTC利用者振興会がインティ号優勝祝賀会

  • 2019年05月20日
  • 約40人が出席したインティ号優勝祝賀会
    約40人が出席したインティ号優勝祝賀会
  • 謝辞する武田浩典専務と花束を手にする武田茂男代表
    謝辞する武田浩典専務と花束を手にする武田茂男代表
  • インティの功績を称える大平俊明理事長
    インティの功績を称える大平俊明理事長

 5月9日夜、BTC利用者振興会(谷川寿郎会長、事務局(株)ジャパンレースホースエージェンシー)は、浦河町西舎にある浦うらかわ優駿ビレッジAERUにおいて、今年2月のフェブラリーS(G1)を7連勝で制したインティの快挙を祝うインティ号優勝祝賀会を開催した。

 祝賀会にはインティの馬主である武田ステーブルの武田茂男代表、武田浩典専務、BTC軽種馬育成調教センターの大平俊明理事長、田村正和場長、小山広業務課長、JRA日高育成牧場の高嶋民治場長、BTC利用者振興会会員ら約40人が出席した。

 祝賀会で発起人を代表してBTC利用者振興会の高樽秀夫副会長は「BTC利用者振興会の理事、われわれのメンバーであります武田茂男様の所有馬インティ号が、東京競馬場の舞台でG1勝利を飾られました。振興会会員所有馬ではカワカミプリンセス以来の快挙ではないかと記憶しております。武田様は私の先輩育成者であり、メジロ牧場場長時代には数多くの活躍馬を手掛けられました。また、武田ステーブルの育成者としても、BTCの施設を利用して、ファインモーション、アドマイヤコジーン、トーホウジャッカル、そしてインティと、4頭目のG1馬はなんと自分の所有馬という輝かしい成績を残されております。育成場に携わる者として、非常にうらやましい限りです。母キティ号もBTCを利用した馬で4勝という実績を残しました。その仔にて7連勝でG1を獲られたのは、ホースマンとして感無量ではないかと思います。昨今、G1の舞台では社台グループ、特にノーザンファームの独壇場となってますが、今年は浦河産馬が重賞でも活躍してます。BTC利用馬でも十二分に戦えることがよくわかるのではないでしょうか。今日は武田様に、インティ号が種牡馬になったときのこと、育成時代の苦労話、これまで育て上げられた活躍馬のエピソードなどを教えていただき、BTCの育成の深さ、G1を勝ったものだけにしかわからないことを、教えていただきたいとおもいます」とあいさつ。武田代表に花束を贈った大平理事長は「インティ号がBTCの調教場を利用してフェブラリーS(G1)を勝ったということで、これからBTCをアピールしていくうえで、良い題材になったと感謝しております。これからもますます活躍していただいて、チャンピオンズC(G1)などを目指してダート界の王者として君臨してほしいです」と祝辞を述べた。

 武田専務は「インティは生まれたときから弱く、デビューは4月でもう新馬戦がなく、未勝利戦からのスタートでした。BTCを利用してG1を勝った馬の中ではおそらく一番利用日数が多い馬だと思います。もともと化骨が遅くBTCの診療所で化骨検査をしながらの調教でした。デビュー後も9か月の休養。BTCで検査をしながら調教を進めていきました。フェブラリーS(G1)を勝てたのも、BTCという素晴らしい施設があったからこそと思っています。かしわ記念(Jpn1)ではゴールドドリームに負けましたが、競馬ファンの方は圧倒的にインティを応援してくださり、声援はインティ一色でした。レース後には見知らぬファン、女性グループから中年男性まで、たくさんの方から激励の言葉をいただきました。なかには涙を浮かべてる人もいました。競馬ファンの原点を見た思いでした。弱いものが強いものへ向かっていく。零細牧場生産馬、少数持ち馬の馬主、牝系や種牡馬が数段落ちる馬が、大手オーナー、外国人騎手に挑むというのは、ハイセイコーやオグリキャップがファンの心をつかみ、競馬を盛り上げた時代を思い出させます。BTCには個人牧場の馬、個人馬主の馬が数多く集まっています。ここで育成、休養していた馬が活躍することで、ファンに夢を与えると思います。インティが活躍することで、BTCがさらに評価が上がり、利用者が潤うことを期待しています」と謝辞した。