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日本軽種馬協会静内種馬場で2019年(第41期)生産育成技術者研修開講式

  • 2019年04月04日
  • 生産育成技術者研修第41期生開講式会場
    生産育成技術者研修第41期生開講式会場
  • 緊張した面持ちで開講式に出席した12人の第41期生
    緊張した面持ちで開講式に出席した12人の第41期生
  • 和やかな雰囲気で行われた昼食会
    和やかな雰囲気で行われた昼食会

 4月3日、公益社団法人日本軽種馬協会(河野洋平会長理事)は、新ひだか町静内田原にある静内種馬場研修所において、2019年度(第41期)生産育成技術者研修開講式を執り行った。

 第41期生は、北海道、福島県、埼玉県、神奈川県、福井県、愛知県、三重県、山口県、中華人民共和国と、日本のみならず海外から集まった、国際色豊かな18歳から27歳の12人(男性7人、女性5人)。うち2人は就業先の牧場から、軽種馬生産育成の基礎を学ばせるために送り込まれたという。

 第41期生、やその家族、来賓、協会職員らが出席した開講式では、最初に研修生を紹介し、遊佐繁基場長が入講を許可。柴田晃一事務局長は「本日、入所された12名の研修生の皆様には、心からお祝いを申し上げます。わが国は平成19年に、国際的に認められたパートⅠの競馬国となり、以来、名実ともに競馬先進国としての地位を築いてきました。また、ここ数年、競馬開催の売り上げが連年で前年を上回り、再び盛り上がりを見せ、競馬産業、生産界を取り巻く経済状況は、明るい兆しを見せております。日本の競馬をいっそう魅力的なものにし、この産業をさらに盛り立てていくためには、強い競走馬を生産育成することが重要な課題となっています。そして、そのためには、何よりも生産と育成の分野における優れた技術者の養成が不可欠でございます。本研修事業に対する競馬サークルの期待は大きく、歴代の修了生もこの期待に応えるべく、それぞれの職場で大いに活躍されております。皆様が本日から受ける研修の内容は多岐に渡っており、騎乗技術、馬の飼養管理や繁殖に関する幅広い知識等に加え、およそ牧場で必要となる作業全般について体得していただくこととなります。研修中はどうか健康に留意され、ホースマンとしての研鑚に努め、1年後には1人も欠けることなく、晴れやかな笑顔で修了式を迎えられることを切に願ってやみません。そして、皆様には、これからの生産界に、新たな活力をもたらす原動力に、ぜひなっていただきたいと思っております」と河野会長理事の式辞を代読した。

 来賓の松浦英則北海道日高振興局長は「1年後、皆さんが顔つきも、もっと厳しく、凛々しく、そして、立派なホースマンになることを期待します」と祝辞。最後は第41期生を代表して大谷拳士さんが「私たち2019年度第41期生産育成技術者研修生は、軽種馬生産界の期待に応えうるよう、軽種馬産業の担い手として、一流のホースマンを目指し、飽くなき向上心と探究心を持ち、知識、技術を高めることを誓います」と力強く宣誓した。

 この研修は、わが国の競馬をいっそう発展させ、また、生産界の期待に応えうる生産育成技術者を養成するため、JRA日本中央競馬会の助成を得て、平成2年秋に開講。今年ですでに29年の歴史を有し、すでに444人にのぼる修了生を軽種馬生産育成界に送り出している。研修期間は1年で、繁殖学、馬学、基本馬術といった講義、部班運動、ロンジング、走路騎乗などの騎乗、堆肥造成、厩舎清掃、牧草収穫といった作業、せり見学、種牡馬飼養管理などの実習を通して技術や知識を習得する。