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ブロッサムCはイージーナウが重賞初勝利を飾った

  • 2018年11月20日
  • 3頭横一線の攻防
    3頭横一線の攻防
  • 抜け出したのは2番人気のイージーナウ
    抜け出したのは2番人気のイージーナウ
  • 女傑プリエミネンスの娘が重賞初勝利を飾った
    女傑プリエミネンスの娘が重賞初勝利を飾った
  • 牧場スタッフの思い入れもひとしお
    牧場スタッフの思い入れもひとしお
  • 表彰式の様子
    表彰式の様子

 11月15日、今季開催最終日を迎えた門別競馬場では、牝馬による2歳重賞HBA賞第6回ブロッサムカップ(H3)【ディスクリートキャット賞】がダート1700mで行われた。

 今年の2歳牝馬短距離重賞路線の主役は間違いなくアークヴィグラスだったが、マイル~中距離路線はまだまだチャンスがある。重賞初出走のメンバー含め、9頭がエントリーした。

 1番人気はフローラルCを制したスズカコーズウェイ産駒のスズカユースで2.4倍。2番人気は前走2歳オープン戦で2着に破れはしたものの、好時計で駆け抜けたシニスターミニスター産駒のイージーナウで3.4倍。3番人気は、すべての2歳牝馬重賞を走り続けてきたスマートボーイ産駒のグレイアンジェラで4.7倍だった。

 レースは、出鞭に叱咤されグレイアンジェラが先手を奪い、外から8番人気のクリスマスベル、イージーナウは3番手、ハッピーアロー、タイムゴールド、スズカユースが横一線で1コーナーを回った。淡々とラップを刻むグレイアンジェラに、最初に襲い掛かったのは6番人気のアブソルートクイン。3コーナーで先頭に立つとレースが動き始めた。直線、外からイージーナウが抜けたアブソルートクインを捕らえにかかる。間に二の脚を使ってグレイアンジェラも盛り返してくる。3頭の追い比べに終止符を打ったのはイージーナウ。一気に脚を伸ばし、抜けきったところがゴールだった。勝ち時計は1:49:5(曇・稍重)1馬身1/2差の2着はグレイアンジェラ、クビ差の3着にアブソルートクインという結果だった。

 勝った桑村真明騎手は昨日のイノセントCにつづき2日連続の重賞勝利「スタートに不安がなく、仕舞いもしっかり伸びる。好きな位置でレースができる馬なので、今回は理想通りの位置取りでレースができました。力みもなく、自分のペースでしっかり走れるのはこの馬の長所ですが、最後は目一杯になりましたね。よく頑張ってくれたと思います」とパートナーを賞賛した。

 角川秀樹調教師は管理馬のワンツー。「春先はまだひ弱なところがあって、なかなか思うように使えない時期もありましたが、ここへきて体重も増え、体に実が入ってきた印象ですね。自在性という意味では今日のレース内容を見ると幅が広がったと感じますし、これからもっと強くなると期待しています」と頬を緩ませた。

 イージーナウは父シニスターミニスター、母プリエミネンス、母の父アフリートという血統の2歳牝馬。新ひだか町静内にあるグランド牧場のオーナーブリーディングホースで、母プリエミネンスは中央・交流重賞8勝の実績を持ち、牧場が誇る女傑。半兄にはブリーダーズゴールドジュニアカップを制したイグナシオドーロの父、ヴィットリオドーロがいる。また、2着のグレイアンジェラもグランド牧場のオーナーブリーディングホースであり、厩舎同様生産馬ワンツーとなった。