馬産地ニュース

JBBAが生産者向け講習会

  • 2018年11月05日
  • JBBAが主催した生産者向け講習会
    JBBAが主催した生産者向け講習会
  • 主催者を代表してあいさつする中西信吾静内種馬場場長
    主催者を代表してあいさつする中西信吾静内種馬場場長
  • 講師を務めた田中弘祐装蹄師
    講師を務めた田中弘祐装蹄師

 10月31日夜、公益社団法人日本軽種馬協会は、日高町富川東にある門別総合町民センター2階大会議室において、生産者向け講演会「“アシのトラブルを学ぼう”後編」を開催した。

 この講習会は軽種馬経営高度化指導研修事業の一環。10月30日には千歳市の千歳市民文化センター北ガス文化ホールでも行われた。

 当日は夜遅くにもかかわらず、日高町だけでなく、隣の新冠町や平取町、新ひだか町や浦河町のほか、胆振からも牧場関係者が出席。主催者が用意した席では足りず、急遽、席を追加するほど牧場関係者の関心を集めた。

 講師はJBBA静内種馬場軽種馬生産技術総合研修センター調査役の田中弘祐装蹄師が担当。主催者を代表してJBBA静内種馬場の中西信吾場長は「本日はご多忙のところ、多数の方々にご出席いただきまして誠にありがとうございます。今回は田中装蹄師が当研修センターで集めてきた肢蹄管理に関するデータを基に、アシのトラブルを学ぼう後編と題しまして講演いたします。この研修会が出席された皆様にとって、有意義なものになりますことを祈念いたします」とあいさつした。

 講師の田中装蹄師は、1974年にJRA日本中央競馬会に入会。競走馬総合研究所での装蹄業務を経て、美浦・栗東両トレーニングセンターにて競走馬の装蹄を習熟。1984年には全国装蹄競技大会に優勝。1988年には指導級資格を取得した。その後、浦河町のJRA日高育成牧場で競走馬になるための仔馬の肢軸異常への装蹄療法に携わり、2008年からJBBAに出向し、軽種馬生産技術総合研修センターで種牡馬、繁殖牝馬、仔馬の肢蹄異常の実態調査やその矯正技術の開発と普及に尽力している。また、2015年にJBBAが発行した「アシのトラブルを学ぼう!」の著者としても知られている。

 田中装蹄師は、自身が長年にわたって集めてきた、当歳馬の肢蹄管理に関するデータなどを基に、肢勢の見方や肢蹄トラブルの治癒経過、矯正法などをスライドと動画で紹介。「蹄なくして馬なし、といわれるように、蹄は馬の土台です。バランスの良い肢や蹄を保つことが、強い馬づくりにも大切です」と出席者へ訴えかけた。