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モンドキャンノがクラックステーブルで種牡馬入り

  • 2018年06月28日
  • 種牡馬入りしたモンドキャンノ
    種牡馬入りしたモンドキャンノ
  • 長距離輸送の影響もなく元気いっぱい
    長距離輸送の影響もなく元気いっぱい
  • 京王杯2歳ステークス(G2)ではレーヌミノルを破り優勝
    京王杯2歳ステークス(G2)ではレーヌミノルを破り優勝
  • キンシャサノキセキ初の後継種牡馬として期待されている
    キンシャサノキセキ初の後継種牡馬として期待されている

 5月27日の安土城ステークスを最後に現役を引退し、種牡馬入りが発表されたモンドキャンノ(牡4歳)が、6月3日に新冠町のクラックステーブルにスタッドインした。

 モンドキャンノは父キンシャサノキセキ、母レイズアンドコール(母の父サクラバクシンオー)の間に2014年2月8日に安平町のノーザンファームで誕生。同年のセレクトセール当歳セッションにて1,620万円(税込)で取引されると、栗東の安田隆行厩舎に所属し2016年6月、函館競馬場でデビューを迎えた。新馬戦を快勝し、続く函館2歳ステークス(G3)ではレヴァンテライオンの2着に好走。11月の京王杯2歳ステークス(G2)で後の桜花賞馬、レーヌミノル以下を完封し初の重賞勝ちを挙げ、暮れの朝日杯フューチュリティステークス(G1)ではサトノアレスの2着。同年の2歳サラブレッドランキングでは翌年のダービー馬、レイデオロと並んで2位となるレーティング114を獲得した。

 3歳時以降は不振とノド鳴りに悩まされ、2歳時に見せたパフォーマンスを発揮することは叶わなかったが、同馬の能力を高く評価する関係者間の後押しもあり、今回種牡馬入りの運びとなった。

 新天地となる繋養先のクラックステーブル・村上進治代表はモンドキャンノの種牡馬入りについて「到着後も長距離輸送の影響もなく元気いっぱいです。安田厩舎でモンドキャンノを担当していた方がロードカナロアも担当していたそうで『カナロアと比べても遜色ない素質を持っていただけに、父としてひと花咲かせて欲しい』とオーナーに話した結果、種牡馬入りが決まったと聞いています。2歳時の実績は申し分ないですし、まともならG1タイトルにも手が届いていたであろう実力馬。サンデー系との配合も容易ですし、近年増えてきたキンカメ系の血が入っておらず、繁殖牝馬を選ばないのも大きな魅力ではないでしょうか。父キンシャサノキセキとしても初の後継種牡馬になりますし、持ち前のスピードを上手に遺伝することができれば種牡馬として大成しても何ら不思議ないと思います」と同馬に寄せる期待のほどを語っていた。

 到着時にはすでに種付シーズンも終盤に差し掛かっていたこともあり、年内はゆっくりと同牧場で来期に向けてじっくりと体作りをしていくそうだが、早ければ今年9月にも試験種付けを兼ねて、受胎した産駒をオーストラリアに輸出するプランもあるそうだ。

 種付料については現時点では未定だが「まずは産駒を増やすことで活躍のチャンスを少しでも広げたいので、出生条件でリーズナブルな種付料に設定すると思います(村上代表)」