馬産地ニュース

北海道市場トレーニングセールが行われる

  • 2018年05月23日
  • 最高価格を記録したブラックカシミール16
    最高価格を記録したブラックカシミール16
  • 高額2位ブリーボーンズ2016
    高額2位ブリーボーンズ2016
  • 高額3位キングダンサーの28
    高額3位キングダンサーの28
  • 牝馬の最高価格コスモカゼツカイ2016
    牝馬の最高価格コスモカゼツカイ2016
  • 最高価格馬落札の瞬間
    最高価格馬落札の瞬間
  • 会場は大勢の購買者で埋められた
    会場は大勢の購買者で埋められた

 HBA日高軽種馬農協が主催する「北海道市場トレーニングセール2018」が5月22日、JRA札幌競馬場パークウインズ棟のファンファーレホールで開催された。2014年にスタンド改修を行った同競馬場でのセール開催は4年連続4回目。調教を積まれた2歳馬228頭が上場。うち151頭(牡84頭、牝67頭)を売却した。総額は1,169,856,000円(税込、以下同)。昨年まで8年連続でレコードを記録していた売上げは前年比115,236,000円減となってしまったが、一昨年比では51,192,000円増と歴代2番目を記録した。

 604名の購買登録がある中、せりがスタート。最初の上場馬から1,500万円を超えるなど開始直後から活発な競り合いが展開する中で、会場がどよめきに包まれたのは、前日の公開調教で2ハロン21秒86、1ハロン10秒74を記録していた上場番号150番バンブーエール牡馬の「ブラックカシミール16」が登場したとき。事前に配布されていた販売希望価格一覧表には100万円と記されてあったが、ファーストビット「500万円」の声をかき消すように「2,000万円」の声が。その後も100万円単位での競り合いが続き、結果、48,600,000円で香港のYEONG HUNG WAI氏が競り合いを制した。

 高額2位はネオユニヴァース牡馬「ブリーボーンズ2016」28,080,000円。公開調教タイムは11秒53~10秒80。母が米国の重賞勝ち馬で、従姉妹には米重賞6勝ウェイスティドティアーズがいる血統。ノーザンファームが落札した。

 高額3位はゼンノロブロイ牡馬「キングダンサーの28」の24,300,000円。(株)ドリームファームが購入した。おじに京成盃、グランドマイラーズ2勝の活躍馬ディアーウィッシュがいる血統。公開調教でも11秒40~10秒78と好時計を記録していた。

 牝馬では、公開調教で11秒96~10秒83を記録した「コスモカゼツカイ2016」。日経新春杯(G2)、日経賞(G2)など重賞5勝を記録したトゥザグローリーの初年度産駒。英国ダービー馬で、本邦輸入種牡馬エルハーブと同じファミリーという血統も評価され(株)Shadowが23,220,000円で落札している。

 セール終了後、木村貢市場長は「欠場馬が多く、購買者の方にはご迷惑をかけてしまいましたが、昨年と、ほぼ同数の購買者登録をいただき感謝しております。今回の数字は想定内。一昨年との比較でも、納得の数字と考えている」と話し「せりを盛り上げてくれたのはピンフッカーの存在。彼らの存在が売れ残り市場というイメージを払拭してくれている。反省すべきところはたくさんありますが、市場が求められているのは良質馬。生産者、販売申込者の方々にはご支援をお願いしたいし、私たちはその期待に応えるような市場を開催していきたい」と抱負を交えて2日間を振り返った。

 次回の北海道市場は、7月17日に新ひだか町の北海道市場で1歳選抜市場「セレクションセール」が行われる。

 トレーニングセールの結果はJBISホームページ(http://www.jbis.or.jp/seri/2018/12B1/)、

または日高軽種馬農業協同組合(http://www.hba.or.jp/ts_2018/)のホームページでご確認ください。