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コスモバルク記念はスーパーステションが逃げ切り勝ち

  • 2018年05月01日
  • 直線の攻防、内逃げ粘るスーパーステションに各馬が襲いかかる
    直線の攻防、内逃げ粘るスーパーステションに各馬が襲いかかる
  • 追いすがるドラゴンエアルを振り切り、スーパーステションが優勝
    追いすがるドラゴンエアルを振り切り、スーパーステションが優勝
  • 重賞3勝目を飾った
    重賞3勝目を飾った
  • よろこびの口取り写真
    よろこびの口取り写真
  • 表彰式での記念撮影
    表彰式での記念撮影

 4月25日、門別競馬場では古馬による最初の重賞レース、サッポロビール杯第8回コスモバルク記念(H3)【ゴールドシップ賞】がダート1800m(外)で行われた。

 今年は4歳から7歳の10頭がエントリー。2.1倍の1番人気に推されたのは、昨年末の道営記念には敗れたものの、やはり今年も主役と目されたオヤコダカ。3.2倍の2番人気は、そのオヤコダカを撃破し道営記念勝ち馬に輝いたステージインパクト。オフシーズンもホッカイドウ競馬に留まり、調整を続けてきた。3番人気は、昨年の王冠賞、岩手のダービーグランプリを制し、南関へ期間限定移籍していた4歳馬、スーパーステションで5.0倍。昨年の瑞穂賞を勝ち、道営記念3着のドラゴンエアルが8.1倍の4番人気と、役者が顔を揃えた。

 心配されていた雨も上がり、稍重の馬場でレースはスタート。内からスーパーステションが飛び出し、ドラゴンエアル、スティールキングがつづく。外目にオヤコダカ、ジュエルクイーン、ランウェイワルツが追走し、有力どころは前に集中。スーパーステションが引っ張るペースに身を委ねた。3コーナーからいつも通り進出を開始したオヤコダカに食らいつくドラゴンエアルだったが、粘るスーパーステションとの差が縮まらない。そのままスーパーステションが逃げ切り勝ちを収め、上がり最速の脚でクビ差まで追い詰めたドラゴンエアルが2着。オヤコダカは3馬身差の3着だった。勝ち時計は1:54:9(曇・稍重)。

 今季初戦を勝利で飾ったスーパーステションは、これで重賞3勝目。鞍上の阿部龍騎手は「枠順が最内でしたし、スムーズに行けそうなら前で競馬をしようと考えていました。道中は、他の馬というよりもあまりストレスをかけないようにすることを心がけ、最後まで粘ってくれたので本当に嬉しいです」と喜びを爆発させた。

 管理する角川秀樹調教師は「いい頃に比べたらまだまだの状態でしたが、南関東で強いメンバーと戦ってきたことはプラス材料でしたね。決して楽なレースではなかったし、ここまで粘れるんだから伊達に去年三冠を阻止した馬じゃないなと改めて感じました。次はマークもきつくなるだろうし、楽に行かせてはもらえないでしょうから成長力に期待したいです。最初の重賞で勝てるとやっぱり嬉しいね」と笑顔で語った。

 スーパーステションは、父カネヒキリ、母ワイルドイマージュ、その父ワイルドラッシュという血統の4歳牡馬。生産は新ひだか町静内にあるグランド牧場のオーナーブリーディングホース。2歳時は栄冠賞、サッポロクラシックC共に3着。3歳になり、条件戦を使われながら磨きをかけ、岩手所属・ベンテンコゾウの三冠制覇を阻止する形で王冠賞を制し重賞初勝利。その後、王冠賞から条件戦を挟み5連勝で岩手のダービーグランプリを優勝。南関東へ移籍後2戦を消化し、シーズンに合わせて北海道へ戻ってきていた。