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日本軽種馬協会静内種馬場で2018年(第40期)生産育成技術者研修開講式

  • 2018年04月05日
  • 開講式に出席した第40期生10名
    開講式に出席した第40期生10名
  • 祝辞を述べる松浦英則北海道日高振興局長
    祝辞を述べる松浦英則北海道日高振興局長
  • 研修生の家族や来賓を交えての昼食会
    研修生の家族や来賓を交えての昼食会

 4月4日、公益社団法人日本軽種馬協会(河野洋平会長理事)は、新ひだか町静内田原にある静内種馬場研修所において、2018年度(第40期)生産育成技術者研修開講式を行った。

 この研修は、わが国の競馬をいっそう発展させ、また、生産界の期待に応えうる生産育成技術者を養成するため、JRA日本中央競馬会の助成を受けて、平成2年秋にスタート。今年ですでに28年の歴史を有し、これまでに436人にのぼる修了生を軽種馬生産育成界に送り出している。

 第40期生は、12人の応募の中から、筆記試験(作文)、面接試験、口答試問、運動適性検査といった厳しい選考試験を経て選ばれた、18歳から22歳までの男女各5人の合計10人。出身地は北海道、茨城県、千葉県、東京都、神奈川県、静岡県、沖縄県とさまざまで、勤務先の牧場からスキルアップを目的に入講した者、体験入学会や説明会に何年も参加した者などが含まれている。

 開講式では研修生を紹介し、中西信吾場長が入講を許可。柴田晃一事務局長は「本日、入所された10名の研修生の皆様には、心からお祝いを申し上げます。わが国は平成19年に、国際的に認められたパートⅠの競馬国となり、以来、名実ともに競馬先進国としての地位を築いてきました。また、ここ数年、競馬開催の売り上げが連年で前年を上回り、再び盛り上がりを見せ、競馬産業を取り巻く経済状況は、若干明るい兆しを見せております。しかしながら、日本の競馬をいっそう魅力的なものにし、この産業をさらに盛り立てていくためには、強い競走馬を生産育成することが重要な課題となっております。そして、そのためには、何よりも生産と育成の分野における優れた技術者の養成が不可欠であります。本研修事業に対する競馬サークルの期待は大きく、歴代の修了生もその期待に応えるべく、それぞれの職場で大いに活躍されております。皆様が本日から受ける研修の内容は多岐に渡っており、騎乗技術、馬の飼養管理や繁殖に関する幅広い知識等に加え、およそ牧場で必要となる作業全般について体得していただくことになります。研修中はどうか健康に留意され、ホースマンとしての研鑚に努め、1年後には1人も欠けることなく、晴れやかな笑顔で修了式を迎えられることを切に願ってやみません。そして、皆様には、これからの生産界に、新たな活力をもたらす原動力に、ぜひなっていただきたいと思います」と河野会長理事の式辞を代読した。

 来賓からは松浦英則北海道日高振興局長、酒井芳秀新ひだか町長、平賀敦JRA日高育成牧場長、藤原俊哉日高軽種馬農業協同組合副組合長理事が祝辞。緒畑楓さんは研修生を代表して「私たち2018年度第40期生産育成技術者研修生は、軽種馬産業の担い手として一流のホースマンを目指し、飽くなき探究心と向上心を持ち、1年間という短い期間で多くのことを吸収し、知識、技術を高めることを誓います」と力強く宣誓した。

 この日は開講式の後、来賓や研修生の家族、協会職員を交えての昼食会が開催され、午後からはさっそく研修厩舎で馬の手入れや厩舎作業などの実習に入った。5日からは本格的な研修を早朝5時30分から始めるという。