馬産地ニュース

JBBAが生産者向け講演会

  • 2017年12月18日
  • JBBAが開催した生産者向け講演会
    JBBAが開催した生産者向け講演会
  • アシの運びを説明する田中弘祐装蹄師
    アシの運びを説明する田中弘祐装蹄師
  • 主催者を代表してあいさつする山口直人センター長
    主催者を代表してあいさつする山口直人センター長

 12月14日夜、公益社団法人日本軽種馬協会は、新冠町中央町にある新冠町レ・コード館1階シアターにおいて、生産者向け講演会「“アシのトラブルを学ぼう”後編」を開催した。

 この講演会は軽種馬経営高度化指導研修事業の一環。講師はJBBA静内種馬場軽種馬生産技術総合研修センターの田中弘祐装蹄師が務めた。

 昨年2月に日高町と新ひだか町で、本年1月に千歳市で開催した「アシのトラブルを学ぼうⅠ」の後編。12月12日には浦河町の浦河町総合文化会館ミニシアターでも開催された。この日は牧場関係者や装蹄師など約90人が出席した。開催にあたり主催者を代表してJBBA静内種馬場軽種馬生産技術総合研修センターの山口直人センター長は「本日はお忙しいところ、多数の方々にご出席いただきまして誠にありがとうございます。今日はぜひ、馬のアシについて改めて学んでいただき、現場で活かしていただきたいと思います」とあいさつした。

 講師の田中装蹄師は、1974年にJRA日本中央競馬会に入会。その後、美浦・栗東両トレーニングセンターなどを経て、1984年には全国装蹄競技大会に優勝した。2008年からJBBAに出向し、JBBA静内種馬場軽種馬生産技術総合研修センターにて、種牡馬、繁殖牝馬、仔馬の肢蹄異常の実態調査やその矯正技術の開発と普及に取り組んでいる。2015年12月にJBBAが発行した冊子「生まれ来る子馬たちのために~アシのトラブルを学ぼう!~」において、肢軸異常、クラブフットの実態について執筆。現在は肢蹄管理のエキスパートとして、調査研究、後進の指導、講習会の講師として日本のみならず、アジア諸国でも活躍している。

 田中装蹄師は、当歳馬の肢蹄管理に関するデータなどをもとに、肢勢の見方や肢蹄トラブルの治癒経過、矯正法などについて説明。最後に、適切な栄養管理と運動、こまめな歩様や肢蹄のチェック、状況に応じた臨機応変な対応、馬管理者と獣医師と装蹄師の連携の重要性を訴え、バランスの良い肢や蹄を保つことが、強い馬づくりにつながるとまとめた。