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ラニがアロースタッドにスタッドイン

  • 2017年12月01日
  • アロースタッドで種牡馬になったUAEダービー(G2)優勝馬ラニ
    アロースタッドで種牡馬になったUAEダービー(G2)優勝馬ラニ
  • 元気な姿で新天地に到着した
    元気な姿で新天地に到着した
  • 種付料は受胎条件50万円(フリーリターン特約付)に決定した
    種付料は受胎条件50万円(フリーリターン特約付)に決定した

 11月30日午後1時過ぎ、新ひだか町静内田原にあるアロースタッドに、来年から種牡馬として供用を開始するラニが、元気な姿でスタッドインした。

 スタッドインにはノーズヒルズの福田洋志ゼネラルマネージャーや近隣の軽種馬生産者、事務局(株)ジェイエスの職員、アロースタッドスタッフらが出迎え、世界を股にかけて活躍したラニの門出を祝福した。

 ラニは父がアメリカリーディングサイアーのタピット、母が2005年の秋の天皇賞馬ヘヴンリーロマンスという4歳芦毛の牡馬。アメリカのNorth Hills Co.Limitedの生産馬で、半兄には2016年のJBCクラシック(Jpn1)優勝馬のアウォーディー、半姉には2015年、2016年の名古屋グランプリ(Jpn2)連覇などダートグレード競走6勝のアムールブリエがいる。

 ラニの競走成績は17戦3勝。前田葉子氏の所有馬、栗東の松永幹夫厩舎の管理馬として2015年9月の阪神でデビュー。3戦目で初勝利をあげ、続くカトレア賞で連勝した。早くからダート戦での適性を見いだされ3歳春にはUAEドバイ首長国連邦へ遠征。メイダン競馬場で行われたUAEダービー(G2)では最後方から力強く追い込み、日本調教馬として初のUAEダービー(G2)制覇を成し遂げた。その後はアメリカへ遠征して、日本調教馬として初めてクラシック三冠レースすべてに参戦し、ベルモントS(G1)でクリエイターⅡの3着に健闘した。

 愛馬の種牡馬入りに福田洋志ゼネラルマネージャーは「秋の天皇賞を勝ったヘヴンリーロマンスの仔でUAEダービー(G2)に勝ち、アメリカのクラシック三冠レースすべてに出るという、私たちに夢のような時間を与えてくれた馬です。次はその子供たちで、チャレンジだけでなく、実際にクラシックを獲りたいです。心肺機能が高く、どれだけ調教してもへこたれなかったですし、ドバイからアメリカの三冠レースを乗り切った健康な身体、基礎体力、メンタルの強さは間違いないとおもいますので、みなさま応援のほどよろしくお願い申し上げます」とコメントした。

 来年の種付料は受胎条件50万円(フリーリターン特約付)と発表されている。事務局の(株)ジェイエスによると、すでに数多くの配合申込みが寄せられているという。