ノースクイーンCはジュエルクイーンが重賞連勝
7月20日、門別競馬場ではグランダム・ジャパン2017シリーズ、古馬シーズン第2戦となる、第16回ノースクイーンカップ(H2)【キングズベスト賞】がダート1800mで行われた。
今年は岩手から参戦のユッコを含む、4歳、5歳の脂の乗った牝馬8頭がエントリー。1.4倍、断然の1番人気に推されたのは、前走ヒダカソウCでレコード勝ちを収めたジュエルクイーン。一度勝負付けが済んでいる相手だけに、ここは負けられない。3.3倍の2番人気は中央の重賞勝ち馬、ビービーバーレル。今ひとつ調子が上がってこないが、本来の力を出せれば間違いなく実力上位の存在。7.5倍の3番人気はヒダカソウC(4着)に続き岩手からの遠征して来たユッコが支持され、この3頭に人気が集まった。
スタンド前からのスタート、バラブシュカが先手を奪い、シャインプラチナムが内、ジュエルクイーンを挟んで外からステファニーラン、その直後にビービーバーレルという体制で、ジュエルクイーン包囲網を敷いた。しかしその包囲網も3コーナーまで。スローペースに惑わされることなく、内に進路を取ったジュエルクイーンが一瞬の隙をつき抜け出しを図ると、誰も着いていけない。そのまま重賞連勝のゴールを駆け抜けた。勝ち時計は1:58.5(曇・良)2馬身差の2着に最後まで粘ったバラブシュカ。そこから4馬身差の3着にビービーバーレル。この3頭がブリーダーズゴールドカップ(Jpn3)への優先出走権を手にした。
今季重賞2連勝、さらに強さを増したジュエルクイーンへの期待は高まるばかりで、手綱を取った五十嵐冬樹騎手は「前走強い勝ち方をしましたが、今回は距離が200m延びるので、折り合いだけに注意を払っていました。ハナに行く馬がいないメンバーだし、囲まれてしまうことも想定していましたが、上手く内が開いてくれたので良かった。次は相手も強くなりますが、いい競馬をして欲しいですね」と期待を寄せていた。
管理する田中正二調教師は「強いのはわかっているけど、展開ひとつで大きく変わってしまうので、囲まれたときにはハラハラしましたよ。距離が伸びると切れる脚が使えないタイプで、ジリジリ伸びる感じ。中央の馬相手でも力を出せると思います」と話し、気持ちは次走に向いていた。
ジュエルクイーンは新ひだか町三石に位置する明治牧場のオーナーブリーディングホースで、父キンシャサノキセキ、母プラチナローズ、母の父クロフネという血統の5歳牝馬。祖母に98年のフラワーC(G3)優勝馬スギノキューティー、同レース4着のシャインプラチナムは全妹となる。