馬産地ニュース

義経神社で初午祭

  • 2017年02月14日
  • 馬上から破魔矢を射る矢刺しの神事
    馬上から破魔矢を射る矢刺しの神事
  • 幸運の矢を手にして笑顔を見せる3人
    幸運の矢を手にして笑顔を見せる3人
  • 約300人が参列した義経神社の初午祭
    約300人が参列した義経神社の初午祭

   2月12日、平取町本町にある義経神社(三上智彦宮司)において、「初午祭」が行われた。

   初午祭は昭和48年頃から初午の日に斎行される伝統行事。御祭神の義経公が騎馬武者であり馬を大事にし、また平取が馬産地でもあり、さらに初午の日に祈願すれば願いが叶うといわれることから現在に至っているという。

   よく晴れた当日は、平賀敦JRA日高育成牧場場長や馬主、ホッカイドウ競馬の調教師・騎手・厩務員、生産牧場や育成牧場のスタッフといった競馬関係者や観光客など300人が参列。御神馬上に御分霊の弊を祀り、参列者ともども参進し、御社殿内に弊を奉安、祈願者も入場し祭儀を行った。

   続いて、境内において矢刺しの神事。今年満80歳の傘寿を迎えた義経神社責任役員の福澤一光(有)福澤設備工業代表取締役が行事者となり、直垂姿で馬上から今年の凶方となる卯の方・東へ向けて破魔矢を三射し悪鬼を降伏した。放たれた矢を拾うと幸運が訪れるとされることから、参列者は競うように矢を追いかけた。

   一番目の矢を手にした安平町の森瑠依さんは「ノーザンファームに勤務する父と初めて参加しました。取れると思わなかったので最高です。楽しい年になりそうです」。二番目の矢は岩手県の盛岡競馬場から参列した櫻田浩樹調教師がものにし「毎年参加していますが矢を手に入れたのは2014年以来2回目になります。昨年は調教師順位でトップ10に入ったので、今年はこのまま継続していくことが目標です。年間を通して故障を少なくして良い成績をあげたいですね」。三番目の矢をつかみ取った平取町にある清水毅清水牧場社長は「長年参加してますが、矢を取ったのは初めてでとてもうれしいです。生産馬が良い競馬をしてくれたら」と、3人とも笑顔を見せた。

   行事者を務めた福澤責任役員は「とても緊張しました。平取町の繁栄と町民の安全な生活、牧場関係者の今後の活躍、そして、本日会場にお集まりいただいた方々の健康とご多幸を祈念して、真剣に行事者として務めさせていただきました」と大役を終え、晴れやかな表情で振り返った。