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ヴァンセンヌがレックススタッドにスタッドイン

  • 2015年12月07日
  • レックススタッドで種牡馬生活を送ることになったヴァンセンヌ
    レックススタッドで種牡馬生活を送ることになったヴァンセンヌ
  • 約12時間の長旅を終え新天地に到着した
    約12時間の長旅を終え新天地に到着した
  • 父母ともにG1ウイナーという「Best to Best」の配合
    父母ともにG1ウイナーという「Best to Best」の配合

 12月5日、新ひだか町静内にあるレックススタッドに、来年から種牡馬として繋養されるヴァンセンヌ(牡6歳)がスタッドインした。12月3日付で競走馬登録を抹消されたヴァンセンヌは、静養していた滋賀県甲賀市のグリーンウッドトレーニングを4日に出発し、約12時間かけて新天地に到着。スタリオンスタッフによるメディカルチェックを終えると用意された馬房へ入っていった。

 ヴァンセンヌは父ディープインパクト、母フラワーパーク、母の父ニホンピロウイナーという血統。白老町社台の社台コーポレーション白老ファームの生産馬で、母は1996年の高松宮杯(G1)、スプリンターズS(G1)を制したJRA賞最優秀スプリンター、最優秀父内国産馬で、近親には2007年のシルクロードS(G3)優勝馬のエムオーウイナーがいる。

 ヴァンセンヌの競走成績は16戦6勝。獲得賞金は160,942,000円(付加賞含む)。初出走となった2012年4月の3歳未勝利戦でデビュー勝ち。その後、右前脚の骨折や屈腱炎で出世が遅れたが、2014年10月に3勝目をあげると破竹の4連勝で2015年の東京新聞杯(G3)に優勝。重賞ウイナーの仲間入りをした。続く京王杯スプリングC(G2)で2着にはいると、安田記念(G1)ではモーリスにタイム差なしの2着に惜敗。今月に入り再度、右前脚の屈腱炎が判明したため、現役引退と種牡馬入りが決まった。

 事務局の(株)レックスでは「4連勝で重賞を制したときはどこまで強くなるのかと思えるパフォーマンスでした。安田記念(G1)も当スタリオンで繋養しているスクリーンヒーロー産駒のモーリスに肉薄したレースでしたので印象に残っています。父がディープインパクトで母が名スプリンターのフラワーパークということで血統的にも楽しみ。産駒には自身が叶わなかったG1制覇を期待したいですね。まずは故障箇所をしっかり治して来年から種牡馬生活に備えたいと思います」と話していた。

 種付料は未定。すでに有志によるリース形式のシンジケートが組まれている。