馬産地ニュース

浦河町で乗馬療育シンポジウム開催

  • 2015年12月01日
  • 浦河町で開催された乗馬療育シンポジウム
    浦河町で開催された乗馬療育シンポジウム
  • 主催者を代表して挨拶するうまの背うらかわ乗馬支援会の小林則子理事
    主催者を代表して挨拶するうまの背うらかわ乗馬支援会の小林則子理事
  • 「馬産地だから出来ること」と題して講演した角居勝彦調教師
    「馬産地だから出来ること」と題して講演した角居勝彦調教師
  • シンポジウムには170名以上が出席した
    シンポジウムには170名以上が出席した

 11月30日夜、うらかわ乗馬療育ネットワークは、浦河町大通3丁目にある浦河町文化会館3階ふれあいホールにおいて、乗馬療育シンポジウム「馬は理想のセラピスト~乗馬療育ってなぁに?~」を開催した。

 うらかわ乗馬療育ネットワークは、乗馬療育の普及・発展や、都市と地域を、人と馬を、そして障がいを超えたふれあいをつなぐ新しい試みとして、乗馬療育を実施する団体、利用者、医療機関、行政、福祉従事者、浦河町などで設立。シンポジウムは浦河町、浦河町教育委員会、日本中央競馬会日高育成牧場、北海道日高振興局が後援し、当日は乗馬療育や馬に関する取り組み、医療・福祉に関心を持つ町民など170名以上が出席した。

 開会にあたり主催者を代表して、うらかわ乗馬療育ネットワークのメンバー、「うまの背 うらかわ乗馬支援会」の小林則子理事があいさつ。「わたしたちは浦河町で乗馬療育に取り組んでいるメンバーが集まった新しい組織です。本日はお寒いなか、こんなにも多くの方々にお集まりいただき感謝を申し上げるとともに、これからの活動に大きな光を感じております。乗馬療育の取り組みが浦河町から全国に発信して広がってくれたらうれしいです」と想いを伝えた。

 シンポジウムではホースコミュニティの乗馬療育インストラクターで社会福祉士の江刺尚美氏と理学療法士の小島愛子氏が「乗馬療育ってなぁに?」をテーマに、北海道科学大学教授で東京大学高齢社会総合研究機構特任教授である田中敏明工学博士と北海道立総合研究機構工業試験場製品技術部デザイン・人間情報グループ主査の中島康博工学博士が「浦河での乗馬療育の取り組み」をテーマにそれぞれ講演。

 続いて一般財団法人ホースコミュニティの代表理事を務める日本中央競馬会の角居勝彦調教師が「馬産地だから出来ること」と題し、障がい者乗馬の活動を始めた動機や取り組みを通しての効果を語り、「浦河町は乗馬療育に取り組む町として世界に発信していけると思います」とエールを送った。

 最後は5名の演者が登壇して座談会が行われ、それぞれの立場から乗馬療育の今後の可能性や夢が語られた。