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アーネストリーがアロースタッドに移動

  • 2015年10月13日
  • 大安の10月10日に移動した
    大安の10月10日に移動した
  • 毛ヅヤ良く、立派な馬体を披露
    毛ヅヤ良く、立派な馬体を披露
  • 父子孫3代グランプリ制覇の記録がかかる
    父子孫3代グランプリ制覇の記録がかかる

   日高町のブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬生活を送っていたアーネストリーが、新ひだか町のアロースタッドに移動した。

   アーネストリーは2005年生まれの10歳で、父グラスワンダー、母レットルダムール、母の父トニービンという血統。新冠町のノースヒルズマネジメントで誕生し、前田幸治氏所有、栗東・佐々木晶三厩舎管理馬として活躍した。

   競走馬時代は芝1,800m~芝2,500mのレースで29戦走り10勝。先行力を武器にオープンまで勝ち進むと、4歳暮れの中日新聞杯(G3)で初重賞タイトルを獲得。更に上昇曲線を描いて、5歳時には金鯱賞(G2)、札幌記念(G2)を快勝した。上位人気に推されて挑戦したG1では3着2回と苦杯をなめたが、6歳時に迎えた宝塚記念(G1)では2番手追走から鮮やかに抜け出し、父仔グランプリ制覇を成し遂げた。走破時計はレースレコード(2分10秒1)で、2着以下にはブエナビスタ、エイシンフラッシュ、ローズキングダム、ルーラーシップ、ドリームジャーニーらが続き、そうそうたる顔ぶれを破っての金星だった。

   7歳時の有馬記念(G1)を最後に引退し、種牡馬入り。父グラスワンダーがいるブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬生活を開始した。初年度は21頭と交配し、今年のHBAサマーセールに上場となった産駒4頭は全て落札。そのうちの2頭は1,458万円、1,080万円と、セールの平均価格を大きく上回った。

   種牡馬として3シーズンを終えて10月10日に移動となり、アロースタッドへ当日午後に到着。ブリーダーズ・スタリオン・ステーションのスタッフに導かれて、元気な様子で馬運車から降りた。本間一幸主任らアロースタッドのスタッフ、ジェイエス職員が出迎え、厩舎前でじっくりと対面を果たした。当歳時からアーネストリーに接し、今回の輸送にも携わったノースヒルズの佐藤雄輔マネージャーは、

   「問題なく、無事に輸送できました。アーネストリーは牧場にいた頃から評価が高く、心身の強さが目立っていました。父となって産駒をよく見ていますが、背が高く、見栄えのする馬が多いです。アロースタッドで繋養しているトランセンドも生産馬なので、両馬で活躍馬を送り出せることを願っています」と、話した。また、本間一幸主任は、「産駒は市場で高い評価を受けていましたし、グラスワンダーの血統は孫世代も好調ですからね。縁あって同じ故郷のトランセンドと一緒に種牡馬生活となりました。ともに良い結果を出していきたい」と、意気込んでいた。