馬産地ニュース

エアジハードが十勝へ移動

  • 2011年08月01日
  • 住み慣れたスタリオンに別れを告げた
    住み慣れたスタリオンに別れを告げた
  • 旅立ちの準備をするエアジハード。人懐っこい性格でスタッフから愛された。
    旅立ちの準備をするエアジハード。人懐っこい性格でスタッフから愛された。
  • サクラユタカオーの後継として数多くの活躍馬を送り出した
    サクラユタカオーの後継として数多くの活躍馬を送り出した
  • スタッフに見守られ馬運車に乗り込んだ
    スタッフに見守られ馬運車に乗り込んだ

 1999年のJRA最優秀スプリンター、最優秀父内国産馬に選出されたエアジハード(牡16歳)が7月28日、繋養先である日高町のブリーダーズスタリオンステーションを退厩した。今後は音更町の中川郁夫氏の所有で種牡馬生活を続ける。

 エアジハードは父サクラユタカオー、母アイシーゴーグル、母の父ロイヤルスキーという千歳市の社台ファーム生産馬。祖母にオークス馬シャダイアイバーを持つ。

 競走成績は12戦7勝。1998年の富士S(G3)で重賞初制覇を飾ると、1999年には安田記念(G1)、マイルチャンピオンシップ(G1)と春秋マイルG1を連覇し、上記2つのJRA賞を受賞した。

 現役引退後の2000年に社台スタリオンステーションで種牡馬入り。その後、2003年にブリーダーズスタリオンステーションへ移動。さらに2005年にはレックススタッドへ移り、2008年からは再びブリーダーズスタリオンステーションで供用されていた。

 昨年は産駒のショウワモダンが安田記念(G1)に優勝し、ニホンピロウイナー~ヤマニンゼファー以来となる父仔制覇を、さらにはサクラユタカオーから続く父仔3代G1制覇の偉業を達成。名内国産種牡馬サクラユタカオーの後継として生産界に貢献してきた。

 人懐っこい性格でスタッフ皆から愛されたエアジハードの旅立ちには、スタリオンスタッフが総出で見送り。馬房から種付所を通り、馬積み降ろし場から馬運車に積み込まれると、手を振って愛馬との別れを惜しんだ。

 事務局(株)サラブレッドブリーダーズクラブの遠藤幹氏は「今まで本当にお疲れ様でした。移動先でもしばらく種牡馬を続けるというので、元気に頑張ってほしい」と新天地での幸運を願っていた。