馬産地ニュース

乗馬施設を訪ねる1~グラスホッパー・新冠町

  • 2007年09月22日
  • 道道209号線からの入り口はこの看板を目印に
    道道209号線からの入り口はこの看板を目印に
  • ミニチュアホースがお出迎え
    ミニチュアホースがお出迎え
  • 木洩れ陽射す森の中
    木洩れ陽射す森の中
  • 川の中を慎重に進む
    川の中を慎重に進む
[紹介する機会の少なかった乗馬施設をこの秋5箇所を予定して御紹介いたします]

 国道235号線からサラブレッド銀座へ。新冠町の馬産の目抜き通りを13kmほど入ると、色鮮やかな看板が目に飛び込んでくる。「遊馬ランド グラスホッパー」。現役の馬獣医師である荒井亜紀さんが運営する牧場、そして乗馬施設だ。

 放牧地の様子にまず驚く。サラブレッドだけではなく、中間種やポニー、はたまたミニチュアホースまで。今年生まれたばかりの当歳馬から、元競走馬のベテランまで。馬本来の「群れ」での生活がそこにはあるのだ。さらには、年間通して24時間放牧が基本で、馬房に入れるのは病気の時だけ。今年はお産までも放牧地でさせたというから恐れ入る。 まさに自由奔放、あるがまま。

 そんなグラスホッパーを堪能できるのが、馬に乗り、馬とともに北海道の大自然の中を散策する「ホーストレッキング」だ。シカやキツネの鳴き声がこだまし、木漏れ陽の射す幽玄な森のなか、文字通りのけもの道を分け入って進む。山腹から遥かに視線をやると、日高山脈の荘厳な山並み。新冠川の対岸にはどこまでも続く広大な放牧地。あたかも日高を独り占めしたかのように感じてしまう雄大な光景は必見だ。山を降り、河原に向かえば、馬と一緒に川に入ることもできる。夏ならばカワセミを、この時期なら鮭の遡上を、運が良ければ目にすることができるかもしれない。

 全くの初心者でも心配は無用。基本的な馬の御し方を馬場でのレッスンで身につけたら、自分で馬を動かし、山や川に出発することができる。馬の体調、乗り手の技量、天候などを考慮してその日のルートが決められるので、訪れるたびに新たな発見があるのも醍醐味のひとつ。カタチに捉われないところが、グラスホッパーのカタチ。ここにも、それが見て取れる。

 「森の中でぱあっと開けたところに出たときに感じる風、河原から川の中に入ったときに感じる風。そんな、馬に乗っていないと感じることのできない爽快感を凝縮させたのが、グラスホッパーなんですよ。」と荒井さんは宝物を自慢する子供のように瞳を輝かせて語る。皆さんも、荒井さんの宝石箱、「遊馬ランド グラスホッパー」を覗きに訪れてみてはいかがだろうか。

【遊馬ランド グラスホッパー】
新冠郡新冠町古岸111-1
tel:0146-49-5511
営業時間:日の出~日没 不定休
料金:
・初心者トレッキングコース-60分¥8,000~
・中級者森林浴コース-60分¥8,000~
・上級者エンデュランス練習コース-15km¥10,000など。
交通:新千歳空港から車で約1時間30分
詳細は公式HP http://www.phoenix-c.or.jp/~world/
※HPからアンケートに答えると20%OFFの優待あり。
                   日高案内所取材班