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ダーレー・ジャパン スタリオン コンプレックスでダーレーオープンハウス

  • 2021年02月16日
  • 新種牡馬のタワーオブロンドン
    新種牡馬のタワーオブロンドン
  • 来場者のリクエストに応じて順次展示した
    来場者のリクエストに応じて順次展示した
  • 会場には休憩スペースと商談スペースも設置された
    会場には休憩スペースと商談スペースも設置された

 2月8日から2月16日までの土曜日、日曜日を除く7日間、ダーレー・ジャパン(株)は日高町富浜にあるダーレー・ジャパン スタリオン コンプレックスにおいて、完全予約制でダーレーオープンハウス2021を開催した。

 ダーレー・ジャパン(株)は今年から新たにタワーオブロンドンを種牡馬として導入し、11頭のラインナップとなった。

 タワーオブロンドンは父がミスタープロスペクター系の成功種牡馬レイヴンズパス、母がスノーパイン、母の父がダラカニという牡6歳の鹿毛。祖母の兄には英ダービー(G1)、愛ダービー(G1)などを制して日本でも種牡馬生活を送ったジェネラス、マイラーズC(G2)などを制したオースミタイクーン、祖母の妹には英オークス(G1)、愛1000ギニー(G1)などを制したイマジン、近親には皐月賞(G1)をレースレコードで制したディーマジェスティなどがいる血統だ。

 タワーオブロンドンは2歳時の7月に札幌競馬場でデビュー。スタートからスピードを生かした逃げで圧勝。初戦を見事勝利で飾った。3戦目のききょうSを後方待機でレースを運び、直線で上り最速のタイムで圧勝し能力の片りんを見せた。その次走、京王杯2歳S(G2)でも上り最速の脚を使い、2着に2馬身差をつけ重賞初制覇を果たした。朝日杯フューチュリティS(G1)は3着に好走。2歳時から世代トップクラスの活躍を見せた。

 3歳になったタワーオブロンドンは、アーリントンC(G3)から始動。後方追走から鋭い末脚を発揮し、断然の一番人気に応え重賞2勝目をあげた。4歳時は京王杯スプリングC(G2)では好位追走から直線あっさり抜け出し、1分19秒4のレコードタイムで快勝。本来の能力を見せつけた。セントウルS(G2)は中団追走から驚異的な末脚を繰り出し、1分6秒7のレコードタイムで優勝。関係者を驚愕させた。秋のスプリントG1、スプリンターズS(G1)に挑んだタワーオブロンドンは、後方からのレースに徹すると、直線でG1馬3頭を含むスピード自慢の強豪勢らをごぼう抜きして優勝。見事、G1初制覇を果たした。

 加治屋正太郎ノミネーションマネージャーはタワーオブロンドンについて「導入が決まってから順調に配合申し込みをいただいてます。楽しみなシーズンになるなと思ってましたけど、このオープンハウスを通じて、馬体を見ていただいて、さらに申し込みは増えている状況です。すごく幅のあるスプリンター体型をしている馬ですので、そのあたりで高い評価をいただいているようです。タワーオブロンドンは瞬発力はもちろん、1200mと1400mでレコードタイムを出している傑出したスピードは、種牡馬となっても大きなアピールポイントになると思います。血統的にもこの牝系から続々と、最近になっても活躍馬が出ているように、素晴らしい血統背景を持ち合わせているので、こちらの種牡馬としては非常に重要な要素となってきます。私たちの生産馬でもあるタワーオブロンドンを種牡馬として成功させるのは必須になってきますので、私たちも選りすぐりの繁殖を用意して力をいれています。タワーオブロンドン自身はとてもスピードが秀でていて、スプリントレースで活躍しましたけど、血統背景を見ますと決してスプリント色が強いというわけではありませんので、産駒にはいろいろなところで、芝だけではなくてダートでも、いろんなタイプのオールマイティに富んだ活躍馬を出してほしいと期待しています」とコメントした。

 オープンハウスではほかにも、黄金世代ともいえるハイクオリティな産駒がデビュー年を迎えるアドマイヤムーン、初年度産駒がいよいよデビューを迎える2歳新種牡馬のアメリカンペイトリオット、2020年NARフレッシュマンサイアーランキング5位のディスクリートキャット、供用3年目のファインニードルとタリスマニック、東京ダービー馬ヒカリオーソの父として有名なフリオーソ、今春誕生した本邦初年度産駒が好評なホークビルとサンダースノー、ホッカイドウ競馬クラシック三冠馬リンゾウチャネルの父として有名なモンテロッソ、ダートのトップサイアーとして人気が高いパイロも、来場者のリクエストに応えて展示された。