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ヴィクトワールピサがブリーダーズ・スタリオン・ステーションを退厩

  • 2021年01月13日
  • トルコへ輸出されることが決まったヴィクトワールピサ
    トルコへ輸出されることが決まったヴィクトワールピサ
  • 種牡馬として数多くの活躍馬を送り出した
    種牡馬として数多くの活躍馬を送り出した
  • ヴィクトワールピサが乗った馬運車を見送るスタリオンスタッフ
    ヴィクトワールピサが乗った馬運車を見送るスタリオンスタッフ

 12月25日、2012年から種牡馬生活を送っていたヴィクトワールピサが、繋養されていた日高町富川東にあるブリーダーズ・スタリオン・ステーションを退厩した。

 明けて14歳になったヴィクトワールピサは、父がネオユニヴァース、母がホワイトウォーターアフェア、母の父がマキアヴェリアンという牡の黒鹿毛。千歳市東丘にある社台ファームの生産馬で、半兄には2005年の安田記念(G1)優勝馬アサクサデンエン、2006年の小倉記念(G3)優勝馬スウィフトカレントがいる。

 ヴィクトワールピサの競走成績は15戦8勝。市川義美氏の所有馬、栗東の角居勝彦厩舎の管理馬として競走生活を送り、2010年には有馬記念(G1)、皐月賞(G1)、弥生賞(G2)などを制してJRA賞最優秀3歳牡馬に、2011年にはドバイワールドC(G1)、中山記念(G2)を制してJRA賞最優秀4歳以上牡馬を受賞した。

 2012年から安平町早来源武にある社台スタリオンステーションで種牡馬入り。2018年からブリーダーズ・スタリオン・ステーションで繋養されていた。代表産駒には2016年の桜花賞馬ジュエラー、2019年のフローラS(G2)優勝馬ウィクトーリア、2019年のアイルランドT府中牝馬S(G2)優勝馬スカーレットカラー、2020年のクイーンS(G3)優勝馬レッドアネモスなどがいる。

 ヴィクトワールピサは今後、中東のトルコで種牡馬として繋養される予定。栃木県で1か月の輸出検疫が行われ、1月末に関西国際空港からドバイ経由でトルコに入国するという。

 事務局(株)サラブレッド・ブリーダーズ・クラブは「これまで競走馬としても種牡馬としても日本の競馬に貢献してくれましたこと、このような偉大な馬に関われたことに感謝の気持ちでいっぱいです。また、コロナ禍の中、今回の輸送に尽力された関係者の皆様にも感謝申し上げます。このあとの輸出検疫、フライトも無事に過ごしてほしいです。新天地でのさらなる活躍を心からお祈り申し上げます」と見送った。