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ペルーサが種牡馬引退

  • 2020年11月05日
  • 住み慣れた馬房で別れの時を待つペルーサ
    住み慣れた馬房で別れの時を待つペルーサ
  • 今後は乗馬として再出発する予定
    今後は乗馬として再出発する予定
  • おとなしく馬運車に乗り込んだ
    おとなしく馬運車に乗り込んだ

 10月29日、新ひだか町静内田原にあるアロースタッドにて2017年シーズンから種牡馬として供用されていたペルーサが、種牡馬を引退することが決まり、札幌市清田区美しが丘にあるモモセライディングファームへ移動した。

 牡13歳の栗毛のペルーサは、ゼンノロブロイの初年度産駒の1頭で母はアルゼンチンスター、母の父はキャンディストライプスという千歳市の社台ファーム生産馬。2007年のセレクトセール当歳セッションにおいて105,000,000円(税込)で多田信尊氏に購買された市場取引馬として知られている。

 現役時代は山本英俊氏の所有馬、美浦の藤沢和雄厩舎の管理馬として競走生活を送り、2009年11月にデビュー。デビュー戦を快勝すると無傷の4連勝で2010年の青葉賞(G2)を制し重賞初制覇を飾った。その後は、2010年の天皇賞(秋)(G1)や2011年の日経賞(G2)で2着に入るも低迷。2015年8月の札幌日経オープンでJRA最長勝利間隔の新記録となる5年3か月8日ぶりの勝利を挙げた。

 通算28戦5勝の成績を残し種牡馬入り。今年デビューを迎えた2歳世代が初年度産駒になる。初年度産駒の血統登録頭数は8頭と決して多くはないものの、ホッカイドウ競馬でラペルーズとタイムボーイの2頭が勝ち上がっている。

 新たな繋養先になるモモセライディングファームには、テレグノシス、グランデッツァ、クォークスター、サトノノブレス、マグナーテン、ファイナルフォーム、ディラクエといった重賞勝ち馬が乗馬として暮らしている。ペルーサも今後は乗馬になる予定という。

 ペルーサの退厩に立ち会った事務局の(株)ジェイエスは「毎年多くのファンがペルーサに会いに来てくれました。当スタッドでもファンの人気は上位の種牡馬でした。今後は乗馬になるための練習を始めると聞いてます。ファンの方がペルーサに騎乗できる機会があればよいですね。新天地でも頑張ってほしいです」と話した。