JBC2歳優駿(Jpn3)終了後の最終レースに組まれた2歳牝馬の重賞レース、HBA賞第8回ブロッサムC【ディスクリートキャット賞】が11月3日、ダート1700mの舞台で争われ、今季最後の2歳重賞には、重賞初出走のメンバー含め、11頭がエントリーした。

 3.1倍の1番人気は前走フローラルC 2着のタートルボウル産駒、ケープホーン。エーデルワイス賞(Jpn3)をパスしてここを目標に調整を進めてきただけに体調は万全。最後の2歳重賞奪取に態勢は整った。3.7倍の2番人気はホッコータルマエ産駒のモリノオーシャン。フローラルC 5着のあとはウィナーズチャレンジ競走を使い2着と調子は上向きになっていた。3番人気はフローラルC勝ち馬のディープブリランテ産駒、ブルーカルセドニーで3.9倍と、人気は割れていた。

 東京トゥインクルファンファーレ＆富川高校吹奏楽部によるコラボファンファーレでレースはスタート。外枠の2頭がやや立ち遅れ、好スタートから先手を取ったのはトゥルスウィー、次いでサウスインザダーク、クレモナ、レディブラウンらが先団を形成した。3コーナー、大外を回ってモリノオーシャン、ケープホーン、ブルーカルセドニーの人気馬が並んで進出を開始。先に抜け出したモリノオーシャンにブルーカルセドニーが襲い掛かるも、アタマ差届かず、モリノオーシャンが重賞初勝利を飾った。勝ち時計は1分49秒2(晴・不良)。2着にブルーカルセドニー、3馬身差の3着はケープホーンという結果だった。

 この勝利で今季100勝目を達成した桑村真明騎手は「今日はゲートもスムーズに出れましたし、直線に入り最後の追い比べでもまだ余力があったので、馬の力を信じて必死に追いました。最後までよく頑張ってくれたと思います」と振り返った。

 管理する角川秀樹調教師は今季重賞11勝目。「状態はここ数戦で一番良かったし、期待はしていました。これまでゲート内で落ち着きがなくスムーズな発馬ができなかったりと悔しい思いをしてきましたが、今日はスタートも良く、レースも理想通りに走れましたね。最後はなんとか凌いでくれ！と祈るような気持ちでした」と安堵の表情を見せた。

 モリノオーシャンは父ホッコータルマエ、母アピールポイント、母の父アグネスタキオンという血統の2歳牝馬で、生産は浦河町の田中スタッド。父ホッコータルマエの初年度産駒にあたり、父にとって2頭目の地方重賞勝ち馬となった。

 また、同馬はHBAオータムセールの取引馬でもあり、594万円(税込み)で購買されている。