馬産地ニュース

JBBA静内種馬場で2020年度後継者研修開講式

  • 2020年10月28日
  • 2020年度後継者研修開講式
    2020年度後継者研修開講式
  • 静内種馬場の施設を見学
    静内種馬場の施設を見学
  • 研修所講義室での講義
    研修所講義室での講義
  • 初日の講師を務めたJRA日高育成牧場遠藤祥郎専門役
    初日の講師を務めたJRA日高育成牧場遠藤祥郎専門役

 10月26日、公益社団法人日本軽種馬協会(河野洋平会長理事)は、新ひだか町静内田原にある静内種馬場において、2020年度軽種馬後継者研修の開講式を行った。

 この研修は、わが国の競馬をより一層発展させ、また、生産界の期待に応えうる後継者、スタッドマネージャーを養成するため、JRA日本中央競馬会の助成を得て、平成4年から開講。今年ですでに29年の歴史を有し、これまでに247名にのぼる後継者研修修了生を軽種馬生産界に送り出してきた。

 本年の研修期間は10月26日から11月6日まで、土曜日、日曜日を除く10日間。開講式には日高町、新冠町、新ひだか町、浦河町にある生産牧場などから8人が出席した。

 開講式で遊佐繁基場長は「本年、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、無観客開催を続けている中央競馬が前年を上回る売り上げを記録しています。無敗の三冠に注目が集まったデアリングタクトの秋華賞(G1)、コントレイルの菊花賞(G1)の売り上げは前年を大幅に上回りました。これは競馬がギャンブルではなく、強い馬が勝つ魅力ある競馬によるものであり、さらに強い馬づくりに対する、競馬サークル全体の継続的な取り組みの結果であります。
 一方、軽種馬生産界では、せり市場が継続して好調に推移しており、北海道市場においては、先のオータムセールをもって全日程を終了し、売却総額は127億円を超え史上最高額を記録、4年連続で100億円の大台を突破しました。これは生産者の皆様が、強い馬づくりを目指して日々努力し、研鑽を積んだ結果とおもいます。
 しかし、せり市場は好調でしたが、依然、後継者不足の問題など、軽種馬生産界では、まだ多くの課題を抱えております。この状況を打開するためにも、強い馬づくりはますます重要であり、そのためには、この研修を受講される皆さんのような意欲的な方々が、優れた技術を身につけていくことが不可欠でございます。
 皆さまが本日から受ける研修内容は多岐にわたっており、馬の飼養管理や繁殖に関する幅広い知識を、さまざまな講師にお願いし、わかりやすく研修していただきます。研修中はどうか健康に留意され、ホースマンとしての研鑽に努め、そして、現在厳しい状況にあります生産界に新たな活力をもたらす原動力にぜひなっていただきたいと思います」と河野会長理事の式辞を代読した。

 開講式の後は、静内種馬場の施設や繋養種牡馬を見学。休む間もなく、初日の講義を受講した。