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旭岳賞はルールソヴァールが勝利

  • 2020年09月14日
  • 悠々とゴールを目指すルールソヴァール
    悠々とゴールを目指すルールソヴァール
  • JRA時代とあわせて重賞2勝目をあげた
    JRA時代とあわせて重賞2勝目をあげた
  • 移籍3戦目で重賞勝ち
    移籍3戦目で重賞勝ち
  • ボリュームのある栗毛の馬体はナイターに映える
    ボリュームのある栗毛の馬体はナイターに映える
  • 口取り写真
    口取り写真

 門別競馬場では9月10日、道営記念を目指す古馬重賞、第6回旭岳賞(H3)【クリエイターⅡ賞】がダート2000mで行われた。

 3歳から9歳までの10頭がエントリーした同レース、2.0倍の1番人気に推されたのは、2018年の佐賀記念(Jpn3)優勝馬で、今季7月からホッカイドウ競馬に移籍してきたルールソヴァール。移籍初戦のハービンジャー・プレミアムで大差勝ちを収め、続くモーリス・プレミアムではヤマノファイト、リンノレジェンドなど古馬の有力馬を相手にあっさり二連勝をあげている。2番人気は南関東からホッカイドウ競馬に戻り、2戦目となるヤマノファイトで2.3倍。前走モーリス・プレミアムでルールソヴァールに敗れてはいるものの、叩き二走目の今回は期待がかかる。6.8倍の3番人気は3歳馬、コパノリッチマン。王冠賞勝ち馬の同馬は、前走大井競馬場で行われた黒潮盃に遠征し2着。若い力で初めての古馬重賞も打破できるか。

 スタート直後に2番人気のヤマノファイトが落馬というアクシデント。先手を奪ったのは、大方の予想通り勢いのある3歳馬コパノリッチマンだった。外からルールソヴァール、ハヤブサライデン、メイショウウタゲ、ドラゴンエアル、ステージインパクトなどが前方でコパノリッチマンを射程圏内に入れつつレースを進めていた。3コーナー、マイペースに逃げていたコパノリッチマンの手が動き始めると、楽に並びかけルールソヴァールが先頭に変わった。直線では独走体制に入り、3馬身差の快勝でルールソヴァールが移籍後重賞初勝利を飾った。勝ち時計は2分6秒2(曇・重)2着は最後まで粘ったコパノリッチマン、更に3馬身差の3着は赤レンガ記念勝ち馬のステージインパクトという結果だった。

 移籍後3戦3勝で重賞勝ち。パートナーを務める岩橋勇二騎手は「馬場が軽かったので、前に行く馬がいなかったら行こうかなとも考えていましたが、馬のリズムを第一に、流れで2番手になりました」と振り返る。今後、最大の目標は道営記念となるが「道営記念は僕にとって憧れのレース。素晴らしい馬なので、鞍上としてそれに恥じないように頑張っていきたいです」と意気込みを語った。

 管理する田中淳司調教師は「強い馬は他にもいたし、一筋縄ではいかないレースだなと思っていたので勝ててホッとしています。前目に付けて直線抜け出すという戦法なので、安心して見ていられますね。疲れを残さないように調整して、少しでも疲れが残るようなら瑞穂賞を飛ばして本命の道営記念に直行したいです」と今後のプランを明かした。

 ルールソヴァールは、父フレンチデピュティ、母キョウエイトルース、その父フジキセキという血統の8歳セン馬。新ひだか町静内にある岡田スタッドの生産馬で、全兄にチャンピオンズカップ(G1)、JBCクラシック(Jpn1)などG/Jpn1・3勝のサウンドトゥルー。半弟アナザートゥルースもダート重賞2勝を上げている活力のある牝系を持つ。折しも前日大井競馬場で行われた重賞、東京記念を兄サウンドトゥルーが制しており、二日連続で兄弟重賞制覇となった。