8月13日、門別競馬場ではグランダム・ジャパン2020古馬シーズン第5戦目となる、スポーツニッポン杯第32回ブリーダーズゴールドカップ(Jpn3)がダート2000mで行われた。

 JRA所属馬5頭、ホッカイドウ競馬8頭、大井からナムラメルシー、佐賀からアンバラージュを迎え、15頭の牝馬たちが熱い戦いを繰り広げた。

 2.9倍の1番人気は、関東オークス(Jpn2)勝ち馬のレーヌブランシュ。メンバー中唯一の3歳馬は、最も勢いのある馬として人気を集めた。2番人気は今回が同レース3度目の挑戦となるプリンシアコメータで3.6倍。2年連続2着という安定した成績を残しているが、今年こそリベンジを果たしたい。3番人気はTCK女王盃(Jpn3)勝ち馬、マドラスチェックで4.4倍と、例年通りJRA勢が人気を独占。ホッカイドウ競馬所属馬は、クオリティスタート(7番人気)が最高人気となり、一発逆転を狙っていた。

 4コーナーポケット地点からレースはスタート。ゆったりとした先行争いからマドラスチェックがハナを主張、プリンシアコメータ、レーヌブランシュ、シネマソングスのJRA勢いが先団を形成、NAR勢は少し間を取って前を見ながらレースをする展開になった。4コーナーから直線、ジョッキーの叱咤に応えるかのようにプリンシアコメータが進出、マドラスチェックを競り落とし先頭へ躍り出る。追い込んでくる人気のレーヌブランシュ、メンバー中最速の上がりを繰り出したメモリーコウが捕らえにかかるも2着まで。プリンシアコメータが3度目の正直で同レースを制覇した。勝ち時計は2分7秒7(晴・良)。1馬身1/2差の2着にメモリーコウ、アタマ差3着はレーヌブランシュという結果で、JRA勢が掲示板を独占した。

 プリンシアコメータを勝利に導いた岩田康誠騎手は「昨年よりも馬が走る気になっていて、スタッフの方々が最高の状態に仕上げてくれていましたね。レース前はハナを切るつもりでしたが、前に行く馬がいたので2番手に切り替え、この馬のリズムを崩さないように努めました。4コーナー手前で止めようとしたのでムチを奮って叱咤した結果、最後まで頑張ってくれました」と振り返った。

 管理する矢野英一調教師は「2年連続2着の雪辱を願っていましたが、良い結果が出せて嬉しいです」と満面の笑みを見せた。

 プリンシアコメータは父スパイキュール、母ベルモントフェリス、母の父アジュディケーティングという血統の7歳牝馬で、生産は新冠町のベルモントファーム。2017年船橋のクイーン賞(Jpn3)、2018年大井のレディスプレリュード (Jpn2)、2019年川崎エンプレス杯(Jpn2) につづき交流重賞4勝目。通算成績は33戦8勝。