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セレクトセール2020の当歳セッションが開催される

  • 2020年07月17日
  • 2日目最高額馬落札の瞬間
    2日目最高額馬落札の瞬間
  • この日の最高額馬となったヒルダズパッションの2020
    この日の最高額馬となったヒルダズパッションの2020
  • サトノダイヤモンドの初年度産駒サマーハの2020
    サトノダイヤモンドの初年度産駒サマーハの2020
  • 日本競走馬協会吉田照哉会長代行
    日本競走馬協会吉田照哉会長代行

 7月13日と14日の両日に渡り、苫小牧市・ノーザンホースパーク特設会場にて「セレクトセール2020」(日本競走馬協会主催)が開催。13日の1歳セッションに続いて、14日には当歳セッションが行われた。

 午前8時からの比較展示が行われた後、午前10時からせりがスタート。前日の1歳セッションに続き、当歳セッションでもハーツクライ産駒が人気を集める中、全兄にアメリカの芝、ダートの双方でG1を制したYoshidaの全兄弟となるヒルダズパッションの2020(牡)が、この日の最高額となる4億1,800万円(税込、以下同)で小笹芳央氏が落札。1歳セッションでは1億円以上の取引馬3頭を送り出したハーツクライであるが、この日の当歳セクションでも19頭が上場され、うち16頭が落札。その中の1億円以上の取引馬はヒルダズパッションの2020を含めて4頭となった。

 また、この当歳世代が初年度産駒となる種牡馬では、サトノダイヤモンド産駒のサマーハの2020(牝)を1億1,000万円で金子真人ホールディングス(株)が落札。サトノダイヤモンド産駒は11頭の上場馬全てが売却される人気ぶりだった。

 サトノダイヤモンドと同様に、リアルスティール、サトノクラウン、レッドファルクスも上場した全ての産駒が売却されている。また、デクラレーションオブウォー、マインドユアビスケッツ、ミッキーロケットといった初年度産駒たちも、好調な売れ行きを示していた。

 これまでセールを牽引してきたディープインパクト、キングカメハメハ産駒が上場されなかった影響もあってか、1億円以上の取引馬は12頭と、昨年(22頭)より数を減らしたものの、落札率レコードを記録した昨年と同じ売却率(89.8%)も後押しする形で、落札総額は91億6,630万円を記録。これはセールレコードを樹立した昨年(105億6672万円)に続く、当歳セッション歴代3位の売り上げともなった。

 2日間を合計した落札総額は206億3,710万円となり、セールレコードとなった昨年(221億5,728万円)には及ばなかったものの、歴代2位の売り上げとなっている。

 セール終了後に取材に応じた日本競走馬協会の吉田照哉会長代行は、「入場制限をさせていただいたにも関わらず、多くの方にせりへと参加していただきました。今年の当歳セッションはディープインパクト産駒の上場が無く、超高額馬は出にくくなった印象はありますが、繁殖牝馬のレベルが上がったこともあってか、配合種牡馬を問うことなく、どの上場馬にも高い評価が集まっていたと思います。今後も購買者の皆さんだけでなく、上場される方たちにとっても魅力的なセールでありたいです」と当歳セッションと、2日間のせりを振り返った。