馬産地ニュース

アメリカG1馬ビーチパトロールの初年度産駒が誕生

  • 2020年04月30日
  • ビーチパトロールの初年度産駒(牝、母エイシンルンディー)
    ビーチパトロールの初年度産駒(牝、母エイシンルンディー)
  • 山奥の放牧地でのびのび育っている
    山奥の放牧地でのびのび育っている
  • 写真は4月中旬でのもの
    写真は4月中旬でのもの
  • 昨年の種牡馬展示会でのビーチパトロール
    昨年の種牡馬展示会でのビーチパトロール

 アーリントンミリオンS(G1)やセクレタリアトS(G1)の勝ち馬ビーチパトロールの初年度産駒が誕生している。

 同馬は米国産の7歳馬で、父レモンドロップキッド、母バッシュフルバーティー、母の父クワイエットアメリカンという血統。競走馬時代は芝中長距離で結果を残し、アメリカの芝G1レースで3勝、2着4回。日本のファンにもなじみのあるBCターフ(G1)では2着に敗れはしたものの、強豪タリスマニックやハイランドリールと互角の競馬をした。

 種牡馬としてレックススタッドが導入し、昨年から日本のホースマンに広く知られることになった。サンデーサイレンスの血を持たない種牡馬は日本のトレンドで、ビーチパトロールも生産者・馬主からさっそく反応を得た。受胎率も高く、初年度から交配頭数は109頭に達した。

 この春、各地で初年度産駒が誕生。重賞馬ノブワイルドやグランダム・ジャパン2020(3歳シーズン)で上位ランクインのステラモナークなどの故郷・新ひだか町三石の城地牧場では、母エイシンルンディーの牝馬が生まれた。母自身は地方重賞のル・プランタン賞勝ち馬で、グランダム・ジャパン2013(3歳シーズン)の女王。子馬は2月24日に生まれ、生後2か月が経過し、母子ともに健康に過ごしている。

 同牧場の城地清満さんは、「わりと大きな子が生まれましたね。安産でほっとしました。母は気性のきつい面があるのですが、この子は従順で扱いやすいです。母がサンデーサイレンス系なので、配合しやすい種牡馬を考えていて、その中からビーチパトロールを選びました。血統背景と種付料が魅力でしたね。母は重賞を勝ってくれましたし、生まれた子にも活躍を期待しています。1歳セール上場を視野に育てていきます」と、紹介している。放牧地での子馬の足取りはしっかりしていて、気の強い母馬に見守られながら勢いよく駆けていた。

 ビーチパトロールはレックススタッドで2シーズン目を送っており、昨年と同じぐらいのペースで交配牝馬を迎えている。身のこなしが柔らかく、種付けは上手にこなしている。事務局の株式会社レックスは、「今季も体調は良く、このまま無事にシーズンを送りたいです。ビーチパトロール自身はやや小柄なタイプですが、初年度産駒の多くは骨格がしっかりしていて、大きく生まれているようです。産駒の出来を見て、2年連続で付けている牧場もあります」と、近況を伝えている。