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短距離重賞馬ネロの初年度産駒が誕生

  • 2020年04月16日
  • ネロの初年度産駒となる母カエデの牡馬
    ネロの初年度産駒となる母カエデの牡馬
  • 父ネロとよく似た風貌をしている
    父ネロとよく似た風貌をしている
  • 写真は生後約2か月でのもの
    写真は生後約2か月でのもの
  • 母カエデにとっては初子となる
    母カエデにとっては初子となる

 短距離重賞馬ネロの故郷・本桐牧場で同馬の初年度産駒が誕生した。

 同馬はヨハネスブルグ産駒の9歳で、母はニシノタカラヅカ、母の父はサンデーサイレンスという血統。祖母はデュプリシトで、おばに桜花賞馬ニシノフラワーがいる。競走馬時代は2歳夏~7歳まで活躍し、京阪杯(G3)を2度優勝。芝・ダートの短距離重賞で幾度も上位争いし、G1でも僅差の競馬をした。

 アロースタッドで種牡馬入りし、初年度は54頭と交配。芝・ダート問わない万能さや一線級で戦える快速ぶり、昨年種牡馬生活を引退したヨハネスブルグの国内後継としても期待の声は大きい。初年度の種牡馬展示会では、西山茂行オーナーが自ら足を運び、PRのマイクをとった。

 今年に入り、各地で初年度産駒が誕生している。ネロの故郷である新ひだか町三石の本桐牧場では、母カエデの牡馬が誕生。カエデはタイキシャトルの肌で、母系には同牧場生産で、ダービー卿ChT(G3)や根岸S(G3)セントウルS(G3)を制したフジノマッケンオーがいる。子馬は出産シーズン序盤の1月27日に生まれ、元気に放牧地を駆けている。同牧場の荒川英男さんは、「馬体の印象はネロに似ていますね。気性の強さは母親譲りかなと思います。生後2か月が経過し、順調に育っていますよ」と、紹介している。生まれた厩舎、育っている放牧地はネロと同じで、父のような活躍を目指して日々成長している。

 荒川さんは、「父も母も牧場の生産馬ですから、特別な気持ちはありますね。ネロのように丈夫で息長く走ってくれる子になって欲しいです。競走馬としてデビューしたら、沢山の人に応援してもらえたら嬉しいです」と、将来を見据えている。