2015年グランプリホース・ゴールドアクターの初年度産駒が誕生
馬産地では出産シーズンのピークを迎え、放牧地で幼い当歳馬が駆ける姿が増えている。
日高町の三輪幸子さんの牧場では、2015年の有馬記念(G1)覇者ゴールドアクターの初年度産駒が誕生した。
ゴールドアクターはスクリーンヒーロー直子の9歳馬。現役時代は芝中長距離を得意とし、重賞4勝を含む9勝をあげた。本格化は3歳夏からで、G1初挑戦となった菊花賞(G1)で3着に健闘。休養を挟んで4歳時は連勝街道を歩み、有馬記念(G1)ではキタサンブラックやゴールドシップ、ワンアンドオンリーといった実績馬をおさえて優勝した。
三輪さんの牧場で生まれた当歳馬は父ゴールドアクター、母アドヴァンテージという血統。母の父は日本ダービー馬タニノギムレット。母系には同牧場で生まれた重賞馬で、2001年の産経大阪杯(G2)でテイエムオペラオーやエアシャカールを負かして大金星をおさめたトーホウドリームがいる。
当歳馬は牡馬で、2月23日に誕生した。生後、母子ともに健康で、坂のある放牧地を元気いっぱいに駆けている。三輪さんは、「かたちの良い馬ですね。骨格がしっかりしていて、丈夫そうです。とても元気があり、気持ちの強さを感じます。母馬や人間の指示にもよく従っていますよ」と、紹介している。
ゴールドアクターの配合理由や当歳馬への期待については、「種牡馬展示会で実馬を見たことが大きいですね。大きく見せる馬体に魅力を感じ、牧場にいる小さい馬を配合するには良いと考えました。初年度産駒の中で活躍馬になれるように、育てていきたいと思います」と、話している。
ゴールドアクターは新冠町の優駿スタリオンステーションにて繋養中で、昨年は56頭と交配した。(株)優駿の椎名宏幸さんは、「ゴールドアクターの体調は良好ですね。種付けは上手で、昨年と同じようなペースでこなしています。距離が延びて持ち味が出る馬でしたし、先々、クラシックや古馬の王道G1を狙えるような産駒を送り出していきたいです」と、話している。