馬産地ニュース

JBBAがリム&フットケア・ワークショップ

  • 2020年02月07日
  • 活発な議論が展開されたワークショップ
    活発な議論が展開されたワークショップ
  • 約50人の装蹄師、獣医師が出席した
    約50人の装蹄師、獣医師が出席した
  • 研修の成果を報告する水口悠也氏
    研修の成果を報告する水口悠也氏

 2月5日夜、公益社団法人日本軽種馬協会は、新ひだか町静内田原にある静内種馬場研修所講義室において、平成31年度第2回リム&フットケア・ワークショップを開催した。

 ワークショップは、装蹄師や獣医師が日常の仕事の中で遭遇したアシや蹄に関する症例を持ち寄り、それぞれの経験や意見をぶつけて議論し、それらの症例策を統括することが目的。平成22年度から毎年、2月と9月の年2回、軽種馬経営高度化指導研修事業の一環として行われ、このワークショップを通じて、生産地の肢蹄トラブルの情報を共有した高度な護蹄技術や予防・矯正技術が生み出されているほか、獣医師と装蹄師の連携強化や共通理念が養われている。

 本年度2回目、最後のワークショップには、北海道日高装蹄師会に所属する装蹄師、JRA日高育成牧場の装蹄師、獣医師、日高軽種馬農業協同組合、みなみ北海道農業共済組合や大手牧場の獣医師、開業獣医師など約50人が出席。武田英二北海道日高装蹄師会会長が座長となり、3つの症例報告が行われた。

 ひとつめは北海道日高装蹄師会の門別尚省氏が「蹄踵や蹄底欠損の一症例」を報告し、発症から治療を経た馬が、昨年の北海道市場トレーニングセールに上場されるまでを紹介。ふたつめは北海道日高装蹄師会の赤石孝一郎氏が「重度の肢軸異常の一症例」を報告。最後は日本軽種馬協会の事業により長期間オーストラリアで研修した日高軽種馬農業協同組合の水口悠也氏が「オーストラリアの肢蹄管理」をテーマに、現地での蹄裂傷、蹄骨炎、腐骨形成などの治療法、肢軸異常に対しての考え方、日本との違いを説明した。